【レビュー】ウェスト・オブ・アフリカ*アフリカの島々に入植せよ!

2022年5月16日

ウェスト・オブ・アフリカ

概要

3つの地域、計7つの島の描かれたボード上で、プレイヤーは作物を植え、収穫した作物を売却してお金を稼ぐ。稼いだお金で植民地を設立して勝利点を稼ぐ。

また、島ごとに影響力を競い、各ターン、最も影響力が大きいプレイヤーが勝利点を得られる。

誰かが25点以上獲得したらゲームが終了し、最終的に一番勝利点の多いプレイヤーが勝利する。

ゲームの準備

各プレイヤー、自分の色を決め、その色に対応するコマやキューブ、作物マーカー、カードを受け取る。

20個ある入植地コマの内、2~3人プレイでは4個、4~5人プレイでは6個を、ボード上の入植地トラックに置く。

3つのキューブは勝利点0、手番順トラック、所持金トラックの15のスペースに置く。所持金トラックに置く順番はランダムに決める。(このゲームでは引き分けの解決に所持金を使う。同じ場合は所持金トラックの上側のプレイヤーが勝つ)

また、労働者コマをボード上の船の上に配置する。

船コマは手元に残しておき、次に説明する1ターン目の「②カードの解決」の際に、空いている係留所に配置する。

ターン

各ターン、以下の順に行う。

①全プレイヤーが同時にカードを選択する。

②手番順にカードを解決する。

③ターンの終了処理。

カードの選択

手札から1~5枚のカードを選ぶ。5枚目を出す場合は4金かかる

もし-4のカードを出した場合、ターン終了処理において、左隣のプレイヤーに渡す

全員カードを出したら、それぞれ数値を合計し、数字の小さい順に手番順トラックのキューブを移動する

例えば以下の場合は10。カードは4枚なので、所持金を使う必要はない。

カードの解決

手番のプレイヤーは、任意の順番でカードを解決する。

※1ターン目は最初に自分の船を任意の係留所に置く。

※以下に説明する「作物の栽培」「作物の売却」「入植地の設立」は島カードを必要とするが、島カードを複数枚出した時、それぞれの島に対してアクションを行うことができる

■労働者コマの移動

島カード不要。労働者コマを4アクションポイント分、移動させることができる。

1アクションポイントで労働者コマ1つを、海路沿いに移動させることができる。

■作物の栽培

作物の栽培カードとともに、どこの島に作物を栽培するかを示す、島カードを一緒に出す必要がある。

それぞれの島には作物のイラストの描かれたスペースがあり、その作物マーカーが手元にある場合、3金を支払うことで作物マーカーをスペースに置くことができる。

もしその島に自分の労働者コマがある場合、労働者コマの数だけコストを減らすことができる。ただし、コスト削減のために労働者を使った場合、その労働者はいずれかの船上に戻さなくてはならない。

以下の場合、作物2つで6金かかるが、労働者を使い、4金にできる。使った労働者は船上に戻す。

■作物の売却

作物の栽培同様、どの島の作物を売却するかを示す、島カードを一緒に出す必要がある。

選んだ島の倉庫にある自分の作物を、いくつでも売却することができる。売却価格はボード上に書いてあり、東部に行くほど高くなる。

以下の場合、作物2つを売却して18金得る。作物チップは手元に戻り、再び栽培に使えるようになる。

■入植地の設立

入植地の設立も、島カードを一緒に出す必要がある。

入植地のスペースが空いている場合、その金額を支払うことで入植地トラックにある入植地コマを1つ、そのスペースに置くことができる。即時3勝利点を得る

入植地の設立は、その島のアルカルデ (後述)である必要がある

以下の場合、6金払って入植地を設立し、3勝利点を得る。また、このスペースにはブドウを栽培できなくなる。

■船の移動

島カード不要。海路沿いに、3つ先の港まで船を移動させることができる。この時、倉庫にある自分の作物を3つまで移動することができる。

移動先の係留所に他の船がある場合、その船は手番プレイヤーの船の移動方向に押し出される。

ターンの終了

まず使用したカードを手元に戻す。マイナスのカードは左隣のプレイヤーに渡す。

次に、所持金が最も多いプレイヤーと、2番目に多いプレイヤーは1勝利点獲得する。

栽培された作物をすべて倉庫に移動した後、アルカルデを選出する。

7つの島それぞれで影響力(作物マーカー×1、労働者×2、船×2)を比較し、最も多いプレイヤーがその島のアルカルデとなり、1勝利点を得る。

例えば以下の場合、緑=4、赤=3、黄色=2で緑がアルカルデになる。もし同数だった場合は、所持金トラックを参照する。

最後に、入植地トラックに、入植地コマを補充する。

ゲームの終了

ターンの終了時に、いずれかのプレイヤーが25勝利点に達しているか、20個の植民地がすべて島に置かれていたら、次のターンでゲームが終了する。

10金ごとに1勝利点を加算し、最も勝利点の多いプレイヤーが勝利する。

プレイの流れ

基本的な流れは、まず島に作物を栽培し、ターンの終了時にその作物が倉庫に移動する。

次のターンにその作物を売却して所持金を増やす。もしくは、高額で売却できる東の倉庫に船で移動し、それらの島で売却する。

得たお金で植民地を設立して、勝利点を得る。植民地を設立するには、その島のアルカルデである必要があるので注意。

船による輸送は、一見手間に思えるが、東の島々のアルカルデになるのにも有効であり、高額で売却した次のターンに植民地を設立するといった動きが可能になる。

感想

かなり面白い。

手番は早い方がやりたいことができるが、カードをたくさん出すと数字が大きくなってしまう。島のアルカルデになるには、手番が遅い方が調整がしやすい。

手番順によって出したカードが不発になることも多く、終盤では植民地コマがなくなるケースもあり、とにかく手番順が大事になる。

所持金は最大で45金だが、これもよく効いている。また、船を押し出すルールも面白い。

総じて、非常によくできているが、如何せん地味である。派手さや爽快さを重視する人には合わないかもしれない。

個人的にはとてもオススメ。

スポンサーリンク