【レビュー】横濱紳商伝デュエル*交易で横濱一の商人を目指そう!
概要
明治初期の横浜が舞台。お茶や生糸といった交易品を集め、注文書を達成することで勝利点を得たり、報酬として舶来品を獲得する。
その手助けとして、技術カードやお雇い外国人カードなど、様々なアイテムが登場する。
2人用のワーカープレイスメント。とにかく要素が多いのでじっくり説明したい。
準備
下は準備が完了した写真。
エリアカードを10枚並べたら、4種類の交易品、お金、舶来品、注文書カード(裏向き)、お雇い外国人カード(表向き)、追加パワーカード、駅チップをエリアカードの周りに置く。
また、教会カードは6枚を表にして並べ、使わなかったカードは箱に戻す。
技術カードは5枚、パワーボーナスカードは3枚、表にして並べ、残りは山にする。
個人ボードには店舗と商館を並べ、パワーカードはパワーの小さい順に1列に並べる。
4種類の交易品を1つずつと、注文書カードを2枚(3枚の内から選択)取ったら、先手プレイヤーは3金と+1の追加パワーカード1枚、後手プレイヤーは4金と+1の追加パワーカードを2枚受け取る。
手番の流れ
ゲームは4ラウンドにわたって行われ、各ラウンド、手番を交互に行う。1、3ラウンド目は先手プレイヤーから行い、2、4ラウンド目は後手プレイヤーから行う。
手番は以下の3ステップで行う。
1.エリアアクション
2.パワーボーナス
3.店舗・商館建設
さらに、手番中に以下の4つのフリーアクションを好きなだけ行うことができる。
a)注文書の達成
b)お雇い外国人の獲得
c)お雇い外国人の使用
d)技術カードの使用
各ラウンドの終わりに、自分のパワーカードを強化することができる。(お金がかかる)
手番のステップ
1.エリアアクション
10個のエリアのいずれかに、手元のパワーカードを置く。パワーカードは小さい順に使わなくてはならない。
研究所と港以外のエリアは、すでに使用済みの場合には置くことができない。
追加パワーカードを1枚だけ加えて、パワーを上げることができる。
パワーは他に、そのエリアに置いてある店舗や商館、駅チップ、技術カードによっても上げることができる。
2.パワーボーナス
もしエリアアクションのパワー合計が5以上だった場合、パワーボーナスカードを1枚選んで、その効果を適用できる。6パワー、7パワーだと、さらにボーナスが得られる。
3.店舗・商館建設
もしエリアアクションのパワー合計が4以上だった場合、そのエリアに店舗か商館を1軒建てられる。
店舗を建てるには1円必要。
商館を建てるには、4円、5円、6円……と必要な金額が上がっていく。
また、すでに相手の商館が建っていたら建てられない。
店舗、商館ともに、エリアアクションの際、1パワーになる。
また、商館が置かれているエリアのアクションが選択されたら、ストックから1円獲得できる。
フリーアクション
a)注文書の達成
注文書に書かれている交易品をストックに支払い、注文書を達成する。右下に書かれた報酬を得て、注文書は裏向きにして置いておく。
b)お雇い外国人の獲得
以下の条件を満たしたら、お雇い外国人カードを獲得できる。ただし、お雇い外国人カードは全部で7枚しかない。
・技術カードを3枚以上所有
・注文書を3枚達成
・通関済みの舶来品を2個以上所有
・教会カードを2枚以上所有
c)お雇い外国人の使用
お雇い外国人は、3パワーのパワーカードとして使用できる。使用済みのエリアも選択できる。
また、追加パワーカード、店舗、商館などでパワーを上げることができる。また、パワーボーナスや店舗・商館建設もできる。
d)技術カードの使用
所有する技術カードの効果を使用できる。
エリアについて
10種類のエリアがあり、研究所と港以外は早い者勝ちになる。(お雇い外国人は使える)
銅鉱山
交易品の銅を得る。
製糸場
交易品の生糸を得る。
茶畑
交易品のお茶を得る。
漁場
交易品の魚介類を得る。
銀行
お金を得る。
中華街
お金と交易品、舶来品の交換を行う。
教会
教会カードを得る。真ん中に必要な信仰値が書かれている。基本的には使用パワー=信仰値(最大5)だが、それに交易品やお金などを加えることで、信仰値を上げることができる。
税関
舶来品を裏返して、通関済みにする。(勝利点が上がるのと、お雇い外国人の獲得に必要)
港
注文書を得る。
研究所
技術カードを得る。左上に必要な工業値が書かれている。基本的には使用パワー=工業値(最大5)だが、それにお金や舶来品を加えることで、工業値を上げることができる。
4枚目以降は、2円もしくは舶来品が必要になる。
得点計算
4ラウンド終了後、得点を計算する。
注文書、技術カード、教会カードの勝利点に、商館は5点、店舗は1点、通関済みの舶来品は4点、表向きの舶来品は1点、2円で1点、交易品3個で1点。
また、達成した注文書の枚数と、技術カードの工業値の多い方は、それぞれ6点得られる。
感想
購入直後は、久しぶりに傑作の2人用ゲームを掴んだと、頻繁にやっていた。
ただ、何度かやる内に、技術カードが強いということがわかってきた。
研究所に商館を置き、技術習得時に2円もらえる「活版印刷」(しかも工業値2で取れる)を取ると、もはや技術カードの無限ループが完成する。
また、後手有利感も強い。先手と後手の差が1金と1パワーカード。しかし、先手が初手で打てるアクションは大して強くない。さらに、4ラウンド目を先手で出来るのも大きい。
自分が下手なのは否めないが、他のゲームでは力量等しく戦っている相手に、毎回惨敗する上、相手は毎回技術カードプレイをしているので、やや飽きてきた。
2021年6月現在、プレイするなら『横濱紳商伝ロール&ライト』をオススメしたい。
もちろん、この『横濱紳商伝デュエル』も完成度の高いゲームなので、2人でプレイする機会が多い人にはチャレンジしてほしい作品です。