【コラム】自作ボードゲーム『涼夏のモグラたたき v1.0』
帰宅部のゲームを作ろう!
その熱、まだあったんだ。※『千紗都と過ごす1週間』
非対称は一旦諦めた。今回はモグラたたきを考えた。
帰宅部……?
ゲームの概要
20マス×20マスのマップ上に、たくさんのモグラが出現する。
このモグラを、8ラウンドにわたって様々な武器を使ってやっつけて、その数を競う。
モグラは6色あり、色ごとにやっつけた数の多いプレイヤーはボーナス点が得られる。(マジョリティーボーナス)
また、各色一定の数をやっつけてもボーナス点が得られる。(セットコレクションボーナス)
ゲームの流れ
ゲームは8ラウンド行う。各ラウンド、スタートプレイヤーから順に以下を行う。
A.モグラの出現
B.モグラの移動
C.プレイヤーの移動
D.攻撃
A.モグラの出現
モグラは2D6+6体出現する。
それぞれのモグラは、20×20マスのいずれかに出現しようとする。
もしそのマスがPC(プレイヤーキャラクター)のいるマスおよび、その周囲8マスだった場合、そのモグラは出現しない。
もしすでに他のモグラがいるマスの場合、その上下左右のいずれかのマスに出現しようとする。
そのマスが枠外だったり、PCのいるマスおよび、その周囲8マスだったり、他のモグラがいるマスだったら、そのモグラは出現しない。
出現するモグラの色は、2D6が「2~3:水色」「4~5:青」「6~7:茶色」「8~9:緑」「10~11:赤」「12:ピンク」となっている。
B.モグラの移動
すべてのモグラは上下左右のいずれかのマスに1歩だけ移動しようとする。
ただし、移動しようとしたマスが枠外だったり、PCのいるマスおよび、その周囲8マスだったり、他のモグラがいるマスだったら、そのモグラは移動せずその場にとどまる。
C.プレイヤーの移動
以下の①~⑤の5つ移動方法があり、全8ラウンドの間に、①、②、③を2回と、④、⑤を1回使う。
①直線上に5マスまで進む。
②上下左右に3マスまで進む。
③4マス分先にワープする。
④直線上の5~10マス先にワープする。
⑤他のPCと場所を入れ替える。
移動中、および移動先にモグラがいた場合、そのモグラはやっつけることができる。
ただし、③、④はワープのため、移動先にいるモグラのみやっつけることができる。
④は一度上に進んだら、下には戻れない。下、左、右も同様。
他のPCのマスは通過できるが、止まることはできない。
滅多にないことだが、残っている移動方法が使えない場合、いずれかの移動方法を使ったことにして、その場にとどまる。
D.攻撃
以下の①~④の4つの攻撃方法があり、全8ラウンドの間に、すべて2回ずつ使う。
①1方向に直線攻撃
②1方向に3マス×10マス攻撃
③周囲2マス攻撃
④上下左右直線5マス攻撃
攻撃範囲内に他のPCがいる場合、その武器は使用できない。
滅多にないことだが、残っている武器がいずれも使えない場合、いずれかの武器を使ったことにして、何もせずにターンを終了する。
ゲームの準備
マップ上の赤色の枠に、PCを配置する。
その後、「A.モグラの出現」を5回行う。
得点計算
8ラウンドの後、以下の3つの得点を合計して、最も得点の多いプレイヤーが勝利する。
①やっつけたモグラの数
②各色、最も多くやっつけたプレイヤーは10点。同数の場合は全員。(マジョリティーボーナス)
③各色、10匹ごとに5点。(セットコレクションボーナス)
同点の場合は①が多いプレイヤーが勝利する。それも同じ場合は②、それも同じ場合は③が多いプレイヤーが勝利する。それも同じだった場合、勝利を分かち合う。
っていうゲームだ。
私の知ってるモグラたたきとは違うけど、面白そうだね。
まあ、ネズミ駆除でもいいけど、モグラたたきの方が可愛い。
モグラの出現と移動が死ぬほど大変なんだけど。
手じゃ無理だから、こんぴゅーたーの授業で習ったExcelマクロで作った。
その熱意はなんなの?
テストプレイ
一度8ラウンドやってみた結果が以下。
いくつか問題点が浮上した。
ソロプレイ感が強い
元々50×50マスで作り、だんだん縮めて今のサイズになったが、それでもなお、他のPCとの絡みがほとんど発生しなかった。
ゲームのデザインとしては、「武器を使いたくても他のPCがいて使えない」というジレンマを楽しんで欲しかったが、全32手番の内、そのケースは1、2回しかなかった。
これに関しては、マップを縮める、PCの移動距離を長くする、開始位置を近くする、武器の射程を伸ばすなど、色々試みた上でこの「v1.0」に至ったが、まだ足りていなかった。
モグラの色が機能していない
結果を見るとわかる通り、ほぼ全員が同じようなセットコレクションになっている。
色によって出現確率を変え、2種類のボーナスのためにどのモグラを叩くか考えてもらおうと思っていたが、実際にはほとんど「攻撃可能な範囲で、最もたくさんモグラを叩ける移動と攻撃」を選択して終わった。
一応涼夏の茶色と奈都のピンクは意識したが、他の色のモグラの数を犠牲にしてまで追求するほどのものではなかった。
後手番が若干有利
1手番に出現数以上のモグラが倒されることを想定していないので、当然後手番の方がマップ上のモグラが多くなる。
これについては、最終ラウンドのみ、モグラが出ないルールにすることも検討したが、ひとまず今回はこのままにした。
1ラウンド目に移動⑤を使う場合、先手が有利なのだが、それは後手番の優位性に並ぶほどのものではなかった。
失敗だ。
結構面白かったけど。バランスを調整すれば、十分ゲームになりそう。
そうだね。マスの数と移動カードと武器を色々変えてみよう。
でもまあ、このExcelでやる前提だけどね。いっそ移動とか武器もシステム化できない? 範囲に色がついたら捗る。
そんな技術はない。アナログゲームだから、手を使って遊んで。全自動麻雀卓と同じ。
無駄に説得力のある喩えだ……。
涼夏のモグラたたき v2.0
ルールを見直したv2.0を作りました。