【レビュー】トラヤヌス*古代ローマの権力争い!

トラヤヌス

概要

アクションをマンカラ方式で行うのが特徴的な中重量級のボードゲーム。

「海港」「フォルム」「軍事」「元老院」「トラヤヌス」「建築」という6つのアクションが円形に配置されており、初期状態ではそれぞれに2つずつマーカーが置かれている。

アクションではそのいずれかを選び、マーカーを時計回りに1つずつ置いていき、最後に置いたマスのアクションを行う。(この「全部取って1つずつ置いていく」のが『マンカラ』というゲームで採用されている方式)

アクションを行う時、取ったマスにあったマーカーの数だけ共通のタイムマーカーが進み、4周回ったら1ラウンド終了する。すなわち、ゲーム全体で、選ばれるマーカーの総数が決まっている。

「海港」アクションで商品を出荷したり、「トラヤヌス」アクションでトラヤヌスタイルを獲得したり、ゲームの最後にボーナスタイルの達成などにより勝利点を得て、最も勝利点の多いプレイヤーが勝利する。

ルール

アクション

ゲームの軸となるアクションは、各プレイヤー、写真のような個人ボードを受け取って管理・実行する。

アクションは、いずれかのマスのマーカーをすべて取り、時計回りに1つずつ置いていって、最後に置いたマスのアクションを行う。

例えば上の写真で、「II」の3つのマーカーを取ると、それらを「III」「IV」「V」のマスに置き、「V.トラヤヌス」アクションを行う。

マーカーの色は、「I」や「II」などの文字の上に置かれているトラヤヌスタイルの色と一致するマーカーが置かれていると、そのタイルの効果を実行し、書かれている勝利点が得られる。

写真の場合、「I」にある3つのマーカーを取ると「IV.元老院」のアクションを打てるが、トラヤヌスタイルと同じ青とオレンジのマーカーが置かれているため、商品カード2枚と3勝利点が得られる。

I.海港

商品カードを受け取ったり、その商品カードを出荷して勝利点を得る。

出荷した商品は、ボーナスタイルの達成にも使われる。(下の写真の右側)

II.フォルム

ゲームボードからフォルムタイルを取り、自分のボードに置く。

後述の「市民の要求」を満たしたり、追加アクションを行ったり出来る。

III.軍事

プレイヤーコマを野営地に送ったり、野営地からプレイヤーコマを属州に配置する。

これによりタイルや勝利点が得られる。

IV.元老院

元老院トラックを進めて、勝利点を得る。

ラウンドの最後にボーナスタイルを受け取るが、この元老院の進み具合によって獲得できるかが決まる。

V.トラヤヌス

前述のトラヤヌスタイルを取り、個人ボードのアクションマスに配置する。

トラヤヌス門のコマがあるアクションに配置し、トラヤヌス門のコマは時計回りに次の空いているアクションのスペースに置かれる。

VI.建築

プレイヤーコマを宿舎に送ったり、宿舎からプレイヤーコマを移動させて建築タイルを取る。

この建築タイルにより、各アクションを実行出来たり、最後に枚数に応じて勝利点になる。

サイクルとラウンド

ゲームは4ラウンド行い、1ラウンドは以下のタイムマーカーが4周回ったら終了する。

アクションを打つ際に取ったマスのマーカーの数だけ進み、1周回るごとに要求タイルが1枚めくられる。

1ラウンドで3枚めくられ、4周終わるとラウンドの終了処理を行う。

ラウンドが終わると、まず「市民の要求」を満たす必要がある。

3枚めくった要求タイルのフォルムタイルを持っていなければ、枚数に応じて失点になる。

次に元老院トラックで、2枚あるボーナスタイルを、1位のプレイヤーが表向きで、2位のプレイヤーが裏向きで受け取る。ボーナスタイルはゲーム終了時に大きな勝利点をもたらす。

後はタイルの除去や補充などを行い、次のラウンドに移る。

ゲームの終了

4ラウンド終了し、最後のラウンド終了処理を行ったら、以下の勝利点を加えて、最も勝利点の高いプレイヤーが勝利する。

・手札の商品カード1枚、宿舎と野営地のプレイヤーコマ1つ、トラヤヌスタイル1枚につき1点

・同じ建築タイル3枚セットで10点、4枚なら20点。

・ボーナスタイル

感想

ルールは多いが、やってみるとそれほど複雑ではなく、箱にある人数×30分は妥当な数字だと感じた。

マンカラ形式のアクションをどの順番で打つか、そこが一番頭を使うところ。

不思議とどのマスも同じアクションを向いたりして、敢えて内側から使って同じアクションを連続で打つこともできる。

ただそうすると、そのアクションにマーカーが溜まって、タイムマーカーが一気に進むのが難点。

今回、2人でプレイしたが、2人だと裏表はあるが必ずボーナスタイルがもらえるので、元老院の重要度が減った。

同様に、プレイ人数によって個数が変わらない要素がいくつかあり、プレイ人数によってゲーム性が大きく変わると思われる。

地味ではあるが、海港アクションで出荷を打つのが少し強い印象を受けた。出荷後の商品を使うボーナスタイルが多いので、1つの要素で2回勝利点が得られる感じがする。

他の要素は取り合いが激しいため、プレイ人数が増えると余計に潰し合いになり、結果として出荷が強いのではないかと思う。

3人や4人でもやってみたい。

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