【レビュー】ロシアンレールロード:ジャーマンレールロード

2022年5月12日

ジャーマンレールロード

概要

『ロシアンレールロード』のプレイヤーボードがドイツ仕様に変わり、シベリア横断鉄道、サンクトペテルブルク鉄道、キエフ鉄道の3つだった鉄道が、ドレスデン鉄道ミュンヘン鉄道ニュルンベルク・フュルト鉄道になる拡張。

ミュンヘン鉄道は8スペース目に分岐点があり、利益の多い長い路線と、利益は少ないが短い路線を選択できる。

また、ドレスデン鉄道とニュルンベルク・フュルト鉄道は、鉄道延長タイルにより、スペースの効果を変化させることができる。

これにより、勝利点を得るための選択肢が格段に増えた。

『ジャーマンレールロード』では他に、石炭モジュールも追加されたが、この選択は任意で、入れずにプレイすることもできる。

ここでは、『ジャーマンレールロード』で新たに追加された内容だけをレビューします。

『ロシアンレールロード』については、以下の記事をご覧ください。

ドイツモジュール

プレイヤーボードがドイツモジュールに置き換わる。

ミュンヘン鉄道の分岐

一番長い路線は、シベリア横断鉄道からミュンヘン鉄道に変わった。

ミュンヘン鉄道は8のスペースの後、15マスまである上の路線と、13マスまでしかない下の路線に分岐する

プレイヤーは9マス目に進む時、どちらの路線に進むかを決める。

鉄道拡張タイル

ドレスデン鉄道は1ヶ所、ニュルンベルク・フュルト鉄道は2ヶ所、ボードが欠けている。

これらは、このスペースに入る瞬間、残っている鉄道拡張タイルを選んで配置する

収入マーカー

線路コマおよび機関車がクルッと丸い矢印アイコンに到達すると、プレイヤーは即座に残っている収入マーカーの内、1つを獲得する

収入マーカーは、ラウンドに1回、任意のタイミングで使用することができる。(パスした後は使えない)

収入マーカーは、完全に実行できない場合でも使用することができる。

石炭モジュール

アクションスペースとなる石炭ボード、石炭コマ、鋳造所タイルが加わる。

鋳造所タイルは、表面が鋳造所で、裏面は「+1」と書かれた汽缶士になる。

また、石炭モジュールを使用する場合は、技師タイル置き場を1枚封鎖し、1ラウンド短くゲームする。

アクションなどにより獲得した鋳造所タイルは、プレイヤーボードの上に置く。

鋳造所は、石炭を2つ支払うことで、1ラウンドに1回使うことができる。(通常のアクションとは別に使用できる。パスした後は使えない)

鋳造所を利用した後すぐ、その鋳造所を閉鎖することができる。閉鎖した鋳造所は裏向きにし、汽缶士として機関車タイルもしくは工場にくっつけることができる。

汽缶士

石炭を使ったアクションや、鋳造所の閉鎖により、汽缶士を機関車タイルもしくは工場にくっつけることができる。

機関車タイルや工場には汽缶士を1枚だけくっつけることができ、もし移動させた場合は、汽缶士も一緒に移動する。

機関車タイルにくっつけた場合、機関車の力が1増える。

工場の場合はその効果が強化される。工業マーカーが移動した際に効果を発動する。

感想

個人的には、『ロシアンレールロード』は、この『ジャーマンレールロード』をもって完成すると言ってもいいほど、必須の拡張。

『ロシアンレールロード』ではシベリア横断鉄道が強すぎ、また他の鉄道も「ここまででいい」というポイントが明確に存在した。

よって、プレイ感が毎回変わらないばかりか、全員が同じようなボードで終了することとなった。

本拡張により、全員が必ずボードの形が変わる上、残っている鉄道拡張タイルにより、戦略を考える楽しみが増えた

石炭モジュールに関しては、石炭の入手コストが重すぎて、せっかく拡張を入れてもあまり使われなかった。

石炭2つと鋳造所1枚の獲得に2アクション、それでようやく1回鋳造所を使うことができ、その後石炭はなくなってしまう。すぐに閉鎖して汽缶士にしてしまうのが関の山か。

鋳造所タイルが、ランダムに表向きにされた2枚の内から選ぶのも、利用率の低下に拍車をかけている。使い勝手の悪い2枚が表にされると、もはや誰も見向きもしなくなる。ランダム要素のない『ロシアンレールロード』らしくない拡張。

アクションとは別に使えるので、ここぞという時に1回、という拡張と感じた。

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