【レビュー】アルバリ*チャイを作って鉄道を延ばす!

2022年5月10日

アルバリ
アルバリ

概要

インドを舞台に、茶葉を摘み、チャイを作りながら、シリグリからダージリンまでダージリン・シベリア鉄道を敷設する。

お茶を作るゲームというよりは、プレイヤー全員で競いながら共通の線路を延ばしていくゲーム

システムはワーカープレイスメントで、基本的にはワーカーは常に2人。

設備カードという、機関車のイラストのカードを獲得・配置すると、毎ラウンドをチャイを支払うことでワーカーを増やすことができる。

設備カードはまた、様々な効果をもたらし、最後には高い勝利点になるが、メンテナンスコストがかかる。

5つある茶園は、初期状態では瓦礫の山になっており、これもみんなで協力して瓦礫を除去するが、それぞれ最後に除去した人がその茶園からお茶を収穫することができる。

天気という概念があり、天気によって瓦礫の除去のしやすさ、鉄道の延ばしやすさ、お茶の収穫数量が変化するのも面白い。

ゲームの流れ

シリグリから終点のダージリンまで、線路を置くセクションが15個ある。

これらすべての線路が置かれる(つまり、鉄道がダージリンまで開通する)と、そのラウンドでゲームが終了する。

1ラウンドは以下の5つのフェイズを実行する。

フェイズ1:契約書カードの補充

フェイズ2:天候の調整

フェイズ3:倉庫の補充・イベントの解決

フェイズ4:ワーカーの配置

フェイズ5:アクションの実行・ゲーム終了判定

フェイズ1:契約書カードの補充

ボード上の契約書カードを補充する。

一番上(写真では右)のカードが残っていたら捨て札になり、他のカードは上に詰めていく。

足りない分は、山札から新たにカードをめくる。

フェイズ2:天候の調整

一番下の天候ディスクを取り除き、それぞれ下にスライドさせた後、契約書の山札の一番上のカードに書かれた天気の天候ディスクを、一番上のスペースに置く。

天候に従い、スコップマークの開墾作業力、線路マークの敷設作業力、茶葉マークの収穫作業力を変更する

開墾作業力と収穫作業力の最後には「収穫」マークがある。もしディスクがこのスペースに到達したら、ディスクを1つ前のスペースに戻した後、「茶葉の収穫」(後述)を行う。

フェイズ3:倉庫の補充・イベントの解決

鉄鉱石、石材、チャイのキューブと、白のイベントキューブの入った袋から、プレイ人数に従ってキューブを引く。3人なら9個。

鉄鉱石、石材、チャイはそれぞれ倉庫に配置する。

イベントキューブを引いたら、1つずつイベントホイールに配置して、その都度イベントを処理する。

プレイした感想として、このイベントホイールが、ゲームの進行を手助けしている。

各アクションの説明の後の方がわかりやすいので、後述する。

フェイズ4:ワーカーの配置

スタートプレイヤーから順に、ワーカーを1つ、アクションスペースに配置する。

ワーカーは一人2つ持っているが、もし設備カードを1枚でも所持していたら、チャイを1つ支払うことでこのラウンド限定の季節労働者を雇うことができる

スタートプレイヤーは「A:倉庫」の最後のアクションスペースに置くと、その処理の時点でスタートプレイヤーが変わる。

アクションスペースは数字の小さい順に処理されるが、必ずしも数字の小さい順に置く必要はない。

フェイズ5:アクションの実行・ゲーム終了判定

「A:倉庫」から「G:露店茶屋」まで、一つずつ順番にアクションを解決する。

各アクションを行う前に、全員が未使用の契約書カードを使用できる。

契約書カードには、使用できるアクションと効果が書かれている。例えば下の写真の一番右の契約書カードは、「D:線路の敷設」の際に使用でき、敷設作業力を1上げる。

一番左の契約書は「C:工場」の際に使用でき、鉄鉱石を鉄骨に変換するが、ワーカーを置いていなくても実行できる。

使用した契約書カードは横向きにして、再び使用できない。

契約書の下部にはゲーム終了時のボーナスが書かれているが、これは使用・未使用に関わらず、最終得点計算時に達成できる。

また、各アクション、チャイを支払うことでアクションを強化できる

全アクションを実行後、鉄道路線上の最後の線路セクションにコマが置かれていたら、ゲーム終了となる。(ソロプレイ、2人プレイでは他の条件もある)

A:倉庫

倉庫からキューブを3つまで獲得できる。

緑色のチャイは1つしか取れない。チャイのチャイトラックで管理して、取ったキューブはゲームから除外する。(袋には戻さない!)

B:開墾

茶園カードの左から順に、現在の開墾作業力の個数だけ、瓦礫キューブを取り除く。

もしそのスペースの最後の1つを取り除いた場合、そのスペースは自分のものとなる。

C:工場

鉄鉱石を鉄骨にしたり、瓦礫を石材にしたり、石材を瓦礫にしたりできる。

鉄骨は主に鉄道の敷設や設備カードの獲得、瓦礫や石材は駅スペースの建造に使用する。

D:線路の敷設

敷設作業力の数だけ、線路セクションに自分のディスクを置く。

セクションは街セクション一般セクション河セクションがあり、河セクションは勝利点の他に、チャイが1つ手に入る。

なお、線路の敷設は、敷設できる限り行わなければならない。敷設作業力が2で、鉄骨も2つ持っている場合、必ず2つ線路を敷設しなくてはならない。

E:建造

駅スペースを建造するか、もしくは設備カードを1枚購入する。

今マーカーが配置されている一番遠い河セクションの、次の河セクションまでの駅スペースを建造することができる。

設備カードは、左上のコストを支払うことで購入できる。

チャイでワーカーを増やしたり、特別な効果を持っていたり、最後に勝利点になるが、メンテナンスコストがかかる。

F:郵便局

契約書カードを獲得できる。

取った時点ではまだ補充しない。すなわち、自分のアクションを行う時点ではもう、契約書カードが残っていない場合もある。

G:露店茶屋

茶葉を獲得するか、もしくは茶葉をチャイに変換する。

茶葉の獲得は、現在の収穫作業力の数だけ獲得できる。1/2の場合は獲得できない。

茶葉の収穫

「フェイズ2:天候の調整」や後述のイベントによって「収穫」が発生したら、茶園の置いたディスクの個数×現在の収穫作業力の数だけ茶葉を獲得する。

その後、収穫作業力マーカーを初期位置スペースに戻す。(忘れがちなルール)

イベント

フェイズ3で白いキューブが出た数だけ、イベントが発生する。

No.1 開墾

瓦礫の残っている茶園スペースの内、左から2つのスペースから瓦礫を取り除き、中立マーカーを置く。

その後、No.4、5、6に置いてあるイベントキューブを袋に戻す。その場合、倉庫の資源の調整を行う。

No.2 作物の成長

収穫作業力を2つ進める。一番右のスペースに到達したら「収穫」を行う。

No.3 線路の敷設

現在の敷設作業力の数だけ、線路セクションに中立マーカーを置く。

これにより、ゲームがそのラウンドで終了することがある。(すなわち、誰も線路を敷設しなくても、ゲームはいつか必ず終わるようになっている

No.4 駅スペースの建造

シリグリに最も近い、空いている駅スペースのある街セクションの駅スペースをすべて中立ディスクで埋める。

その後、No.1、2、3に置いてあるイベントキューブを袋に戻す。(No.1もそうだが、イベントキューブを袋に戻すことで、これ以降、フェイズ3でイベントが発生しやすくなる)

No.5 設備のメンテナンス

所持している「設備カード」について、それぞれメンテナンスコストを支払う(鉄骨1つかチャイ2つ)。

支払えない場合、共有スペースに戻す。

No.6 茶葉の収穫&線路の敷設

茶葉の収穫を行い、その後No.3と同じ、線路の敷設を行う。

最終得点計算

まず、所有している茶園建設した駅スペース敷設した線路セクションによって勝利点を得る。

その後、契約書カードの達成をチェックする。

この時、達成に使用するディスクを、ゲームボードから契約書カードに移動する。(1つのディスクを2枚の契約書カードで使わないようにするためだが、最初のステップの振り返りができなくなるので、覚えられる程度であればやらなくて良いと思う)

最後に、茶葉の1/2と、チャイトラックから勝利点を得る。ダージリンの駅スペースは、チャイの個数との掛け算で勝利点が入る。下の写真で、もし青が「×3」に置いていたら、2×3=6点。

下は、ルール確認がてら、一人で3人プレイしてみた時の最終得点。

初めてだったので契約書の達成があまり出来なかったのと、最後にダージリンの駅スペースの建設をし忘れたので、上手く回せば120点くらいにはなりそうだ。

感想

面白い。

やることはシンプルだが、細かいルールが多いので、実際のプレイ時、インストが長くなった。

例えば、どこまでの駅スペースにディスクを置けるかとか、イベントの解決方法とか、天候の概念、チャイによる追加アクション、設備カードの効果、ダージリンの駅スペースの計算方法など。

プレイもアクションスペースにワーカーを2、3個配置するだけなのだが、契約書カードの使用やチャイを使うか否かによって、考えることは多い。

ただ、イベントの仕組みは見事だし、ゲームのバランスもとても良い。インタラクションも強く、程よく運要素もあり、アートワークも美しい。

一人がルールを完璧に把握し、インストを上手にすれば、そこまで敷居が高いゲームではない。

2022年現在、面白い割に安売りされているゲームとして、『ハダラ』、『ユーコン・エアウェイズ』、そしてこの『アルバリ』を挙げたい。

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