【レビュー】まじかる☆キングダム*パンとサイコロで王国を築こう!
概要
8人のキャラクターが、固有の能力とサイコロと、カードの効果を駆使して王国を築く。
カードにはVPが書かれていて、誰かが合計20VP以上になったら最終ラウンドに入り、そのプレイヤーの前まででゲーム終了。
一番VPの多い人が勝利する。
内容物
マーケットカード:写真左奥。「パン屋」「ケーキ屋」「闇金庫」「リーンの魔導書」などの、効果を持ったカード。スタンダードカードが10種類×4枚ずつ、アドバンスカードが20種類×4枚ずつある。ゲームでは、すべてのスタンダードカードと、10種類のアドバンスカードを使う。
レジェンドカード:写真中央。VPが高く、取得が難しいカード。Iが5枚、IIが5枚ある。ゲームではこれらの内、3枚ずつ使う。
キャラクターカード:固有の能力を持ったキャラが8人いる。写真はショコラ。ターン開始時にパワーチップがもらえるのと、ターン中にパワーチップを好きな種類に交換できる強い子。
サイコロパンカード:写真左手前。サイコロの出目の描かれたカードで、サイコロの出目の代わりに使える。
パワーチップ:写真右奥。お金(黄)、権力(赤)、紫(魔力)の3種類があり、マーケットカードのプレイや、レジェンドカードの獲得に使う。
サイコロ:サイコロ。
ルール
まずは使用するアドバンスカードとレジェンドカードを決める。推奨カードセットとして、『はじまりの王国』、『弱肉強食』、『パンフェスティバル』の3つがあり、またランダムに選択できるランダマイザ―のカードがある。
カードを決めたら、各プレイヤー、キャラクターを決める。
レジェンドカードを場に配置したら、スタンダードカード5枚を各プレイヤーに配り、ドラフトで3枚選ぶ。
選択しなかったカードと残りのスタンダードカード、アドバンスカードをシャッフルして、マーケットを作る。マーケットは8枚で、同じカードが出たら重ねる。
最後に各プレイヤー、好きなパワーチップを4枚取る。
こんな感じになる。
手番では、ターン開始時の能力を解決する。例えばショコラはパワーチップを受け取れるし、もし「オーブン」をプレイしていたら、サイコロパンカードを山から引くことができる。
その後、サイコロを3つ(キャラクターによっては4つ)振って、以下のアクションを行う。
A.マーケットカードの獲得:出目に関係なくサイコロを1つ使用して、マーケットカードからカードを1枚取って手札にする。サイコロパンカードは使えない。
B.マーケットカードの設置:サイコロとパワーチップが必要。置いたカードは次のターンから使用できる。
C.設置済みマーケットカードの使用:各ターン1回だけ、カードの効果を使うことができる。例えば「ミキサーの魔導書」なら、任意の数のサイコロを振り直せる。
D.レジェンドカードの設置:条件を満たせば、レジェンドカードを獲得できる。1ターンに1枚しか取れない。
E.オープンマーケットの入れ替え:3種類のチップを1枚ずつ使うことで、マーケットを入れ替えることができる。
F.パワーチップの獲得:1、2のサイコロでお金(黄)、3、4のサイコロで権力(赤)、5、6のサイコロで紫(魔力)のパワーチップがもらえる。サイコロパンカードも使える。
G.パワーの変換:同じパワーチップ2つで、別のパワーチップに変換できる。
これらを行えるだけ、行いたいだけ行ったらターンを終了する。手札が7枚以上あったら6枚になるように捨てる。
オープンマーケットが8枚以下の場合、8枚になるまで補充する。
もし20VP以上あれば最終ラウンドに入り、そのプレイヤーの前の人でゲームが終了する。
ターンの例
1ターン目、能力でチップを2枚もらった後、振った3つのサイコロの出目は、いずれも3だった。
ショコラは持っていたパワーチップと、3の出目のサイコロを1つ使って「オーブン」を配置した。
また、サイコロを1つ使って「酒場」を取り、能力を使ってチップの種類を変換した後、残りのサイコロで「酒場」を配置した。
レジェンドカードの取り方
レジェンドカード「黒き魔女の館」に必要なのは、6の出目が3つと、魔力のパワーチップが8枚。
パワーチップは手元にすでに8枚あり、サイコロの出目は2、5、6だった。この内の5を、「フィンガーテストの魔導書」の力で+1して6にし、手札にある6のサイコロパンを使うことで、「黒き魔女の館」を獲得できる。
なお、レジェンドカードIを獲得すると、その後ろにあるIIが取れるようになる。下手にIのカードを取ると、次のプレイヤーにIIのカードを取られてあっさり負けることもあるので注意が必要だ。
感想
面白い。
元々、『まじかる☆ベーカリー ~今日から財閥っ!!~』というゲームがあり、そのリメイクになるのだが、特に2つの点で面白くなった。
1つは、最初にサイコロを全部振ること。『今日から財閥』では、マーケットカードからカードを取る時、振っていないダイスを使用した。そのため、戦略の幅が狭くなり、サイコロ運の要素も強いゲームになっていた。
もう1つは、カードの種類が増え、選択によってゲーム性が変わり、リプレイ性が上がったこと。ただし、準備と片付けがとんでもなく大変になった。
キャラクターの能力は、強弱があるように思える。これはそういうゲームだと割り切ろう。
個人的に残念だったのは、パン屋のゲームではなくなり、『今日から財閥』 のルールブックにあった人間相関図もなくなってしまったこと。説明書の人物紹介も、ただ能力が載っているだけだ。
ああいうフレーバーもこのシリーズの魅力の一つだったと思うので、なんだかとても残念だった。
それはともかく、ゲームはとても面白い。今後拡張も出るらしいので、まずはこの基本をじっくりプレイしたい。