【レビュー】世界の七不思議デュエル*より強い都市を建造しよう!
概要
ディスプレイに並べられた7種類のカードを交互に取っていき、自分の都市を建造するゲーム。
勝負は3世代(3ラウンド)にわたって行われ、最終的にカードの得点や軍事ポイント、七不思議カード、コインなど、様々な要素の得点を合計して勝敗を競う。
また、ゲームが最後まで行われる市民勝利の他に、ゲーム中に軍事的優位、科学的優位の2つの勝利する方法もある。
『世界の七不思議』というドラフトの名ゲームを2人用にしたゲーム。
世代
カードは第1世代と第2世代のカードが各23枚、第3世代のカードが20枚、ギルドカードが7枚ある。
第1世代~第3世代はランダムに3枚抜き取り、ギルドカードはランダムに3枚選んで第3世代に加える。いずれの世代も20枚のカードでディスプレイを作る。
各世代、ディスプレイの形が異なる。
第1世代
第2世代
第3世代
各世代、上にカードが重なっていない表向きのカードが取得できる。また、手前のカードがなくなったら、裏向きのカードは表向きにする。
第1世代は任意の方法で決めたスタートプレイヤーから取り始めるが、第2世代、第3世代は、後述する軍事力の低い方が、先手・後手を選択できる。
軍事力が同じ場合は、前の世代の最後のカードをプレイしたプレイヤーから始める。
カードの種類
原材料
粘土、石材、木材を生産する。カード左上に書かれているのはコスト。写真の場合、左の2枚はコスト無しでプレイできるが、右の木材2のカードをプレイするには2コイン必要になる。
建造物
ガラスとパピルスを生産する。
市民建造物
勝利ポイントになる。写真の一番右のカードは、真ん中のカードをプレイしていたら無料で建造できる。この、アイコンによる無料建造は、市民建造物の他に、軍事建造物や科学建造物、商業建造物にも登場する。
科学建造物
7種類のアイコンを持つカードで、もしゲーム中に6種類の科学シンボルを集めることができたら、その時点で科学的優位の勝利となる。集まらなかった場合は、アイコンの右に書かれた勝利ポイントになる。
また、同じシンボルのペアを集めるたびに、プレイヤーは進歩トークンを1枚獲得できる。
進歩トークンはゲーム開始時に、10枚の中からランダムに5枚選んで、軍事ボードの上に並べる。
商業建造物
様々な効果を持つカード。下の写真の場合、一番左は即時で4コイン、真ん中は1コインでガラスもしくはパピルスを利用可能、一番右はいずれかの資源となる。
軍事建造物
アイコンの数だけ軍事力を上昇させる。
軍事力は軍事ボードで管理され、紛争コマを一番奥まで押しやったら、その時点で軍事的優位の勝利となる。
また、道中に相手のコインを破棄させたり、前述の通り負けていたら先手・後手を選べたり、最終的には得点になるなど、様々な要素を持っている。
ギルド
7枚の内の3枚が第3世代に現れる。効果は様々だが、主に即時のコインと最終的な勝利ポイントになる。
七不思議カード
以下のような、12枚ある七不思議カードの内、8枚をゲーム中に使用する。
七不思議カードは各プレイヤー4枚ずつ所有し、ディスプレイから取ったカードを、裏向きにして差すことによって効果を発動できる。
七不思議は合わせて7枚までしか建造することができない。7枚目の七不思議が建造されたら、残った1枚は即座に箱に戻す。
七不思議カードの選び方
ゲーム開始時、スタートプレイヤーを決めた後、まず七不思議カードをランダムに4枚表向きにする。
スタートプレイヤーが1枚選び、次にもう一人のプレイヤーが2枚選ぶ。スタートプレイヤーが残った1枚を取る。
これをもう一度繰り返すが、次はもう一人のプレイヤーから先に選ぶ。
手番
七不思議のカードの効果や、各世代の最初を除き、手番は交互に行われる。
利用可能なカードを選んだら、以下の3つから1つを実行する。
1.自分の前にプレイする
2.七不思議を建造する
3.捨て札にしてコインを獲得する
カードのプレイには、前述の通り建造コストが必要。七不思議も同様に、カードの左下に書かれたコストが必要になる。下は1、2の説明用の写真。実際には七不思議カードは4枚ある。
コインにする場合は、2コイン+建造済みの商業建造物(黄色のカード)の枚数分のコインがもらえる。
捨て札は箱には戻さず、捨て札置き場に置いておく。プレイヤーは、捨て札の内容をいつでも確認することができる。
交易
カードをプレイしたくても資源が足りない場合、コインを銀行(サプライ)に支払うことで、足りない資源を補うことができる。
コストは、2コイン+相手の持っている茶色と灰色のカードのその資源のアイコン数
得点計算
ゲームの途中で軍事的優位、科学的優位が起こらず、第3世代の最後のカードがなくなったら、勝利ポイントの多い方が市民勝利となる。
スコアシートの上から、以下のように勝利ポイントが入る。
市民建造物
科学建造物
商業建造物
ギルド
七不思議
進歩トークン
コイン:3コインごとに1勝利ポイント
軍事勝利ポイント:軍事ボード上の紛争コマのある位置の得点
感想
とても面白く、勝ち筋も豊富で、また『世界の七不思議』同様、サクサク進むのも魅力的だ。
ただ、別記事で検証した通り、圧倒的に先手の有利感があり、実際に力量等しい者同士でプレイすると、ほぼ確実に先手プレイヤーが勝利する。
他にも魅力的な2人用のゲームはたくさんあり、いつしかあまり手に取らなくなってしまった。