【レビュー】ヌースフィヨルド*魚を集めて建物を建てよう!

ヌースフィヨルド

概要

『アグリコラ』や『オーディンの祝祭』、『カヴェルナ』や『ル・アーブル』などを手掛けたウヴェ・ローゼンベルク氏の、漁業の町をテーマにしたワーカープレイスメント。

ワーカーは最初から最後まで3個で7ラウンド、計21手番。ワーカーに対する食料供給も必要なく、比較的のびのびとプレイできる。

主な得点源は建物と船。また、購入した株券と残った金貨が1金1点になる。

登場する資源も魚、木材、金貨の3種類しかなく、この3種類を使って建物や船を購入していく。

もちろん、建物の効果により資源をより得やすくなったり、船を買うことで漁獲量を増やすことができる。

建物カードについて

『ヌースフィヨルド』には建物カードとして、ニシンデッキ、サバデッキ、タラデッキが同梱されており、それぞれA~Cの建物が、18枚、12枚、14枚入っている。

これを書いている2022年夏現在、拡張としてカレイデッキが日本語化されている。

建物カードは主に「建物の建設」アクションによって獲得し、個人ボードの建設スペースに配置する。

個人スペースは一部が森林タイルで覆われている。これらは「伐採」アクションによって取り除くことが出来、また木材が手に入る。

ただし、ゲーム終了時、何も置かれていない建設スペースは-1点になる。

よって、敢えて森林タイルをそのままにしておく戦略もあるし、「植林」アクションにより、森林タイルを追加することもできる。

「間伐」アクションを行うと、森林タイルはそのままで、木材を得ることもできる。

長老カードについて

『ヌースフィヨルド』にはもう一つ、重要で特徴的な要素として、長老カードがある。

「長老の獲得」アクションによって獲得し、獲得したカードは個人ボードに配置して、すぐさま効果を適用できる。

以降、自分だけのアクションとして、長老カードの上にワーカーを置き、その効果を得ることができる

長老カードは最大5枚まで取ることができる。取る時にコストはかからないが、後述の漁フェイズにおいて、長老に魚を与えなければならなくなる。

長老カードの獲得時、あるいはそれ以降長老カードを使用する際は、全プレイヤー共通である晩餐会ボードに魚が置いてある必要がある。

晩餐会ボードには、「魚の給仕」アクションによって魚を置くことができるが、もちろん、置いてすぐに他のプレイヤーに使われる可能性はある。ただ、置いたプレイヤーはお金がもらえる。

晩餐会ボードには小さい皿から順に魚を置いていき、皿に書かれた数の魚が必要になる。

ただし、置くのはその内の1個だけで、残りは共通ストックに戻す。

株券について

各プレイヤー、ゲーム開始時に株券タイルを5枚持っており、その内の2枚を「株券」と書かれた表面、残りの3枚を「未発行株」と書かれた裏面にして置く。

この株券はゲームの途中で、他のプレイヤーから魚を得たり、最後に得失点になる。

未発行の株券は、「株券の発行」アクションにより表面になり、アクションボード上の「新たに発行された株券」にスペースに置かれる。その時に、2金を獲得する。

株券は「全株券の購入」アクションにより、「新たに発行された株券」スペースのすべての株券を獲得できる。もちろん、お金がかかる。

こうして自分で発行した株券を買い戻したり、他のプレイヤーの株券を購入することで、後述の漁フェイズにおいて魚を獲得できるようになる。

ルール

『ヌースフィヨルド』は1ゲーム7ラウンドで、1ラウンドは「1.漁フェイズ」「2.労働フェイズ」「3.帰宅フェイズ」の順に行う。

1.漁フェイズ

漁獲量トラックで示された数だけ魚を獲得する。漁獲量は船を購入することで増やすことができる。

獲得した魚は、まず長老に配られ、次に他のプレイヤーが持っている自社株の上に置かれる。

その後、自分が保有する自社株の上に置き、次に個人ボード上の貯蓄へ。

貯蓄には最大で8個しか置けないので、置けなかった分は共通ストックへ戻る。

なお、長老の上に魚が3つになったら、ただちに1つを個人ストックに移し、残りの2つを共通ストックに戻す。

全員がこれを行ったら、自分の持っている株券の上の魚を個人ストックに移す。(つまり、他のプレイヤーの株券を持っていると、その数だけ自動的に魚が手に入る可能性がある)

2.労働フェイズ

スタートプレイヤーから順に、アクションスペースもしくは獲得した長老カードにワーカーを置き、効果を得る。

効果が得られないスペースにワーカーを配置することはできない。(森林タイルがないのに「伐採」や「間伐」は行えない)

各アクション、ワーカーを置ける数が決まっているので注意する。

3.帰宅フェイズ

ワーカーを回収し、スタートプレイヤータイル上の船を移動させる。

プレイ人数とラウンドに応じて、建物カードの補充が行われる。

感想

初プレイはオープン会で、面白かったのですぐ購入。

しかしその後、あまり出番がなく、1回だけやって置き場との戦いに負けて売却。

時は経ち、やっぱりあのゲーム面白かったよなぁと再度購入したものの、結局その後出番がない。

面白いのは間違いないのだが、テキスト量が多いせいか重たく感じる。

あと、これは個人的な得手不得手かもしれないが、株券の要素、必要だったかなぁと。複雑になっただけで、あまり重要ではなく感じる。

それでも、建物のバリエーションによるリプレイ性や、魚の配給システム、長老によってアクションに個人差が出るところなど、面白い部分がたくさんあり、『アグリコラ』同様、ウヴェ氏の中重量級のワーカープレイスメントとして強く推したい。

涼夏と千紗都と『ヌースフィヨルド』

2人プレイでのプレイ記があります!

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