【レビュー】ジャンブル・オン・ザ・パドック

概要
原題は『Wirbel auf der Weide』で、Google翻訳によると、『牧草地の旋風』という意味らしい。
パドックというと競馬場の馬の下見場を思い出すが、家畜の放牧地を指す。
放牧地にいる馬たちを馬小屋に戻すというコンセプトの、サイコロレースゲーム。

共通のゲームボード上に自分の馬を3頭配置し、サイコロを振って、出た目に応じて馬を動かして、馬小屋まで移動させる。
早く着いた順に、点数の高いオーツ麦がもらえる。
フィールドには餌トークンが置かれており、これも得点になる。すなわち、餌トークンを集めつつ、なるべく早く馬小屋を目指すゲーム。
馬小屋に置かれたオーツ麦がすべてなくなったらゲーム終了。馬小屋にいる馬の集めた餌トークンとオーツ麦だけが得点になる。
ただし、1~2頭の馬だけを動かすことを抑止するため、ゲーム終了時に少なくとも2つの餌トークンを持っていない馬は減点になる。
古いゲームのせいか、日本語のサイトはおろか、BGGにも辛うじてページが存在するだけで、情報が皆無に等しいゲームなので、少し詳しく紹介しようと思う。
ルール
ゲームの準備
ゲームボード上に、餌トークンをマスの色に対応するように、裏向きに配置する。残った餌トークンは使わない。
各プレイヤー、自分の3頭の馬をボード左上の砂地に配置する。
ボード下部の馬小屋に、プレイヤー人数に応じてオーツ麦を配置する。(4人なら7、5、4、3、2、1)

手番
まずどの馬を動かすかを宣言する。
次に、箱の中でサイコロを振る。箱は緑、黄色、赤、砂地の4つのフィールドに分けられており、サイコロがどのフィールドに止まったかによって、移動できるマスが決まる。

緑で止まったら道沿いに次の緑のマスまで、黄色なら黄色のマス、赤なら赤のマスまで移動する。他の馬がいるマスは飛び越える。フェンス(後述)は許可がないと飛び越せない。

ダイスが砂地で止まったら1回休み。なお、振ったサイコロが箱の側面に触れなかったり、箱から飛び出しても休みになる。
マスに餌トークンがある場合は、それを獲得する。獲得した餌トークンは馬ごとに管理する。
サイコロの目について
出た目によって、特別なアクションが行える。
柵を飛び越える馬:フェンスを飛び越えることができる。
矢印のついた柵:馬を通常通り動かした後、フェンスを好きな場所に移動させることができる。(馬小屋の前には置けない)
クローバー:通常、例えば緑なら次の緑のマスまで移動するが、その更に先の緑のマスまで移動できる。

ゲームの終了
馬を馬小屋まで移動させると、残っているオーツ麦を獲得できる。その馬はもう動かせない。
馬小屋の最後のオーツ麦が取られたら、ゲームはただちに終了する。
馬小屋に戻った馬の獲得したオーツ麦と餌トークンだけが得点になる。
草1束の餌トークン:1点
ニンジン2本の餌トークン:2点
リンゴ3個の餌トークン:3点
オーツ麦:書かれている点数

1~2頭の馬だけを動かしてゴールしないよう、各馬は少なくとも2つの餌トークンを集める必要がある。
ゲーム終了までに少なくとも2つの餌トークンを獲得していない馬×-10点。
感想
とてもシンプルで、コンポーネントもしっかりしてるし、運要素も適度にあって、子供と遊ぶのに良いゲーム。
ダイスはなかなか赤まで戻ってこない。結構思い切りぶつけても緑だったり。
馬小屋が各プレイヤー2頭分の枠はないので、2頭戻せなかったら、基本的にはその時点で脱落。もちろん、1頭で餌をかせぎまくる手もあるが、馬小屋前の餌は必然的になくなるので、1頭で2頭分の餌を抱えてゴールするのは難しい。
とりあえず没入感もあるしおすすめなのだけれど、このゲーム、一体国内に何個あるのだろう。
涼夏と千紗都と『ジャンブル・オン・ザ・パドック』
4人プレイでのプレイ記があります!