【レビュー】バトルライン*9つのポーンを取り合おう!

2022年5月18日

バトルライン

概要

二人用のカードゲーム。

二人の間に一列の並べられた9つのポーンの前にカードを置き、その役の強さによってボーンを獲得する。

ポーンの前に置けるカードは3枚まで。ただし、3枚置く前に負けが確定すると、ポーンは相手のものとなり、もうその列には置けなくなる。

より多くのポーンを獲得するか、連続する3つのポーンを獲得した方の勝利。

ルール

部隊カードは6色1~10の計60枚。これに10枚の戦術カードがあり、正式ルールではカードを一人7枚配る。

『放課後さいころ倶楽部』というボードゲームをテーマにした漫画があり、その3巻でこのゲームが紹介されているが、そこでは「基本カードのみ、手札は6枚」でプレイされている。

自分もまたこのルールでのプレイが面白く感じるので、ここでも戦術カードの説明は省略する。(7枚だとバトルライン特有の息苦しさが薄れる)

下は準備が完了した写真。二人の間にポーンを並べ、一人カードを6枚ずつ配る。

手番と勝敗

手番は交互に行い、ポーンの前に手札を1枚プレイしたら、1枚山札からカードを引く。パスはできない。

1つのポーンの前に置けるカードは3枚まで。すでに相手が勝利を確定させたポーンの前には置けない。

9つのポーンの内、5つを獲得するか、連続する3つのポーンを獲得したら勝利する。

フォーメーション(役)の強さ

役は下の写真で、左にいくほど強い。なお、置く順番は関係ない。

ウェッジ(ストレートフラッシュ)>ファランクス(スリーカード)>バタリオン(フラッシュ)>スカーミッシャー(ストレート)>ホスト(ブタ)

同じ役の場合、3枚の合計が大きい方が勝利する。それも同じ場合、先に作った方が勝利する

勝利の確定

このゲームの醍醐味は、相手が3枚置く前に、勝利を確定させられるところにある。下の写真で解説する。

一番左の列

相手が勝つには黄色の9を出すしかないが、黄色の9はすでに場に出ているため、自分の勝利が確定している。黄色の6もすでに場に出ているが、もし出ていなかったとしても、すでに書いた通り、同じなら先に作った方の勝ちになる。

左から2列目

まだ勝負が決まっていない。10が来て置くことができれば勝利できる。

真ん中の列

相手は青の1と3なので、青の2があればストレートフラッシュが作れるが、生憎もう青の2は場に出ている。フラッシュ同士なら合計の大きい方が勝ちなので、相手は15以上作る必要があるが、すでにそれは作れないので、こちらの勝利。

右から2列目

ともにストレートしか作れないが、1か4が来ても相手のストレートに勝てないので相手の勝ち。

一番右の列

3枚ずつ置いているブタ同士。合計値が相手の方が大きいので、相手の勝ち。

後手が有利

このゲームの定石として、相手の出したカードより大きなカードをその列に出していく。

スリーカードはもちろん、同じ役の場合は数字の大小で勝敗が決まるので、確率的に大きい数字を出した方が勝てる可能性が高い。

よって、相手の出方を窺ってカードを置ける後手が有利とされている。

感想

二人用の傑作の一つ。戦略性と運要素のバランスが良い。若干運要素の方が強いが、1ゲームが短いのでひどい手札であっさり負けても、すぐにまた次をやろうという気持ちになる。

ただ、クニツィアジレンマという言葉があるくらい、デザイナーのクニツィア氏のもどかしいプレイ感が炸裂するゲーム。後半の出したくなくても出さなくてはならない状況は、まさに我慢比べ。

爽快感の強いゲームではないので、その点だけは心に置いてもらいつつ、是非とも手に取って欲しいゲームです。

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