【レビュー】アズール:シントラのステンドグラス
概要
共通の場である何枚かの工房展示ボード上に、カラフルなガラス片が4個ずつ乗っている。
そこから1色を選んで取り、自分の宮殿ボードに配置する(飾り付ける)。
取られなかった色はテーブル中央に流れていく。ガラス片はテーブル中央からも取ることができる。
どこから取るか決めたら、かならず1色すべてのガラス片を引き取らなくてはならなず、配置できないガラス片はその分失点になる。
今必要としている色や個数、次に必要となる色や個数、あるいは他の人が求めている色や個数を見極めながら、より効率よく、自分の宮殿をガラス片で彩っていく。
ゲームは6ラウンド。工房展示ボードおよびテーブル中央にガラス片がなくなったらラウンドが終了する。
宮殿ボードについて
各プレイヤー、自分の色の宮殿ボードを置き、その上に8本の図案票をランダムに配置する。
図案票の1つは灰色のジョーカースペースが2つあるものがあるが、それだけはその面が裏になるように置く。
なお、宮殿ボードはA面とB面があり、全員が揃える。
ゲームでは、工房展示ボードからガラス片を取って、自分の図案票の上に配置する。
この時、マーカーのある図案票より右の図案票にしか置けず、置いた図案票の上にマーカーを移動する。
5つのガラス片が揃ったら、その内の1つを宮殿ボードに置いて、得点計算をした後で、図案票を裏返す。
同じ図案票を2回埋めたら、その図案票は取り除く。(マーカーはその場所のまま)
手番とガラス片の取り方
手番では、マーカーを一番左の図案票に戻すか、ガラス片を取るかのいずれかを行う。
ガラス片は工房展示ボードに4個ずつ置かれている。工房展示ボードの枚数はプレイ人数によって異なる。
テーブル中央には、先手プレイヤータイルを置く。
プレイヤーは工房展示ボードもしくはテーブル中央から、1色すべてを引き取る。
工房展示ボードから引き取った場合、取られなかったガラス片はすべてテーブル中央に移動する。
取ったガラス片は、前項のマーカーの置かれている図案票のいずれか1つに置くが、置けなかった分は失点となる。
状況によってはテーブル中央がこんなふうにもなる。
手番は必ず行わなければならず、マーカーも戻せない、置く場所もない状態であれば、引き取ったガラス片すべてが失点になる。
そうならないようにする、あるいは相手にそうさせるゲームである。
なお、最初にテーブル中央からガラス片を引き取ったプレイヤーは、先手プレイヤータイルを取り、次のラウンドでスタートプレイヤーになる。ただし、先手プレイヤータイル自体は失点になる。
得点と失点
得点・失点は得点ボードで管理する。
失点した場合(先手プレイヤータイルを取るか、取ったガラス片が図案票に置けなかった場合)、ガラス片の個数分だけ失点スペース(割れたガラス表という)のキューブを下げる。
もしゲーム中に一番下(-18点)まで到達したら、即座に得点を18点マイナスして、キューブを一番上に戻す。
ゲーム中、図案票が完成したら即座に得点が入る。
ラウンド表示(得点ボード中央)に置かれたガラス片と同じ色がある場合、まずその個数×1点になる。
また、宮殿ボードの一番下に書かれた得点が、今完成した図案票の位置と、それより右で、ガラス片の置かれている箇所の得点が入る。
以下の例で、もし3ラウンド目(ラウンド表示は青)の場合、青の3点と、その列の3点、それより右のガラス片の置かれている箇所の2点+2点+2点の、計12点になる。
また、6ラウンド終了後、宮殿ボードの面に応じた得点が入る。
A面では、ボード上にある4つのマークの周囲4マスに、ガラス片が4個あれば10点、3個で6点、2個で3点になる。
以下の例では、6+6+3=15点になる。
B面では、2個ともガラス片が置かれている列×最も多い色のガラス片になる。
以下の例では、完成2列×赤3個=6点になる。
最後に失点分を減らして、最も得点の高いプレイヤーが勝利する。同点の場合は失点の少ない方が勝利する。
感想
ボードゲームカフェで初めてプレイして、帰宅後すぐに購入したゲーム。とても面白い。
まずルールがシンプルなのが良い。手番ではマーカーを戻すか、1ヶ所から1色取るだけ。
それを、マーカーより右のいずれかの図案票に置いて、置けなかった分は失点。
完成した時の計算だけ少し複雑だが、ルールの解釈で悩むほどのものではない。
プレイ感はやや重め。考えることは多い。
左側は点数が大きいが、左から作ると完成した時に、より右側のボーナスが得られない。
右から作っていきたいが、マーカーより左には置けないのでマーカーを戻す回数が多くなってしまう。また、置ける場所の選択肢が減り、無駄も生じやすい。
それに加えて、A面、B面の宮殿ボードの最終得点もあるため、どの図案票を完成させるかは難しい。
運要素も程良くある。最後に青が5個必要というシーンで、そもそも場に4個しか出ないということもある。
見た目にも華やかで、満足感も高い。
総合的にオススメの一作。
涼夏と千紗都と『アズール:シントラのステンドグラス』
2人プレイでのプレイ記があります!