【レビュー】アズール:王妃の庭園
概要
『アズール』シリーズの4作目。
プレイ感はこれまでの『アズール』シリーズとそれほど変わりないが、今回、1点大きな変更を加えてきた。
これまで、そのラウンドで獲得できるタイルは、ラウンドの開始時にすべてディスプレイに置かれたが、今回は最初は4枚で、ラウンド中に増えていく方式になっている。
ルール
まずタイルだが、黄色、水色、濃い緑、薄い緑、濃い紫、薄い紫の6色で、絵柄も6種類。計36個がそれぞれ3枚ずつの計108枚。
それを4ラウンドに渡って下の写真のように個人ボードに配置し、各ラウンドにおける得点に、最終得点を加算して勝敗を競う。
これまでの『アズール』では、タイルの獲得→タイルの配置という手番の流れになっていたが、今回はタイルの獲得や配置など、一人1手番性で、最初にパスした人が-1点でスタートプレイヤータイルを獲得する。
タイル・増設庭園の獲得
今回は、個人ボード上に最初は6つしかタイルが置けない。タイルを置くスペース自体も、増設庭園を獲得することで増やす必要がある。
プレイ人数によって異なるが、ラウンドの最初に増設庭園が裏向きで山になっており、一番上にタイルを4つ置く。
その後、山の上のタイルが取られたら、タイルごと増設庭園を移動させて、また新しく4つ置く。
タイルを取る時は、同じ色か同じ模様のタイルをすべて取る。(まったく同じタイルは1枚しか取れない)
増設庭園の上にタイルがなくなったら表向きにして、その増設庭園を獲得できるようになる。
タイルは12個まで、増設庭園は2枚までしかストックできないので、取りながら配置する必要がある。
タイル・増設庭園の配置
配置しようとしているタイルや増設庭園に描かれている模様の点数に応じて、コストがかかる。
例えば鳥(2点)の場合、そのタイルの他にもう1枚、タイルを捨てることで配置できる。
花びら?の場合、6点の価値があるので、さらに他に5枚のタイルを捨てる必要がある。
捨てるタイルはなんでもいいのではなく、置こうとしているタイルと同じ色か模様でなければならない。
また、配置する際も、同じ色か模様がくっつくように配置する。
ただし、同じグループ(同じ色、もしくは模様で繋がっているタイル群)に、まったく同じタイルが存在してはいけない。
得点計算・最終得点計算
各ラウンドは、写真のようなホイールで示された3ヶ所の色もしくは模様ごとに、書かれている点数が入る。
最初は濃い緑、木、水色のタイルごとに1点。
4ラウンド目が終わると、最終得点計算として、各色と各模様の、3枚以上繋がっているグループごとに、模様の価値の分だけ得点が入る。
例えば下の写真なら、濃い緑は1+2+4=7点、黄色は3+4+6=13点、花の模様は4点×3枚=12点。
感想
これまでの『アズール』シリーズと根本的に違うところが何ヶ所かあるので、ルールを読んでいて少し戸惑ったが、いつも通りわかってしまうとルールは難しいゲームではない。
ただ、プレイ感はより難しくなっている。
点数の高いタイルは置く時のコストが大きいので、あまりたくさんは置いていけない。
かと言って、木ばかり並べていても、全然点数にならない。
もっとも、グループを形成するのに低コストで置けるタイルは重要だし、ルールでは省略したが、ボードのアイコンをタイルで囲むと、コストの支払いに使えるジョーカータイルがもらえる。
ジョーカータイルを獲得するために木をいっぱい並べるプレイも有効かもしれない。
運要素は従来の『アズール』より増したかもしれない。後からタイルが出て来たり、増設庭園が表向きになるので、計画は立てにくい。
初めてやる『アズール』としてはあまりおすすめしないが、すでに他の『アズール』をやって楽しかった人には、このゲームも楽しめると思う。