【レビュー】世界の七不思議*ドラフトが楽しいカードゲーム!
概要
シンプルにしてリプレイ性に富むカードゲーム。ダウンタイムもなく、人数が多くてもサクサク進むのも魅力的。
ゲームは3ラウンドにわたって行われ、第1ラウンドでは第1世代のカードを一人7枚配り、1枚を選んで残りは隣の人に回す。選んだカードは即座にプレイする。
これを残り2枚になるまで繰り返し、最後の1枚をプレイしたら、残りの1枚は捨て札にする。つまり、1ラウンドで6枚のカードをプレイする。
これを3ラウンド繰り返し、両隣との軍事交戦、所持しているコイン数、七不思議ボードの完成度、プレイしたカードの市民建造物や科学建造物など、7つの要素で勝利点を計算し、もっとも勝利点の多いプレイヤーが勝利する。
カードについて
カードは以下のように、第1世代、第2世代、第3世代の3種類がある。
表に「7+」など、プレイ人数によって使うカード・使わないカードが書かれている。
一人7枚配るので、例えば4人プレイの場合、第1世代、第2世代は28枚になる。
第3世代はギルドカードを除いて22枚になり、4人プレイの場合は10枚ある内のギルドカードからランダムに6枚加えて28枚になる。
カードの種類は以下の通り。
左上から、
原材料:木材、石材などの資源を生成する。
製造物:高級資源である、パピルス、布、ガラスを生成する。
市民建造物:勝利点が得られる。
科学建造物:3種類の科学シンボルの枚数に応じて勝利点が得られる。
商業建造物:コインを得たり、隣のプレイヤーから資源を借りやすくする。
軍事建造物:抗戦の際に使われる軍事力を上昇させる。
ギルド:全10枚あり、プレイ人数に応じてランダムに第3世代の山に混ぜる。主に勝利点をもたらす。
七不思議について
写真のような七不思議ボードが7種類あり、各プレイヤー、ランダムに1枚受け取る。
両面あるが、プレイヤーごとに利用する面を決める。
ラウンドについて
『世界の七不思議』は3ラウンドにわたって行われる。
各ラウンド、一人カードを7枚配ったら、各プレイヤー、1枚をプレイして、残りを隣のプレイヤーに回す。
最後のターン、手札が2枚になったら、1枚をプレイして、残りの1枚は裏向きで捨て札にする。
つまり、各ラウンド6枚ずつ、計18枚のカードをプレイすることになる。
ラウンドが終了したら、両隣のプレイヤーと軍事力を比較し、勝っていれば世代に応じた勝利トークン(第1世代なら+1、第2世代なら+3、第3世代なら+5)を受け取り、負けていたら敗戦トークン(ー1)を受け取る。
例えば以下の場合、手前のプレイヤーは軍事力1、右のプレイヤーは軍事力2で、右のプレイヤーの勝ちになる。
カードのプレイ
プレイヤーはカードを1枚選んだら、全員が同時にプレイする。
下のケースで説明する。(説明のためにオープンしているが、実際には手で持って、全員同時にプレイする)
建造物を建造する
カード左上のコストを支払って、自分の七不思議ボードの上に差す。
例の場合、カードのコストは木材1である。自分は持っていないが、右隣のプレイヤーが持っているため、右隣のプレイヤーに2金支払うことで利用することができる。
なお、山にはまったく同じカードが含まれているが、一人のプレイヤーがまったく同じカードを2枚建造することはできない。(見落としがちなルール)
また、カードによっては、特定のカードをすでに建造していたら無償で建造できるものもある。
七不思議を建造する
カードを裏向きにして、七不思議ボードの下に差す。必ず左から完成させなくてはならない。
例の場合、粘土が2つ必要だが、自分で生産できるためそのまま差すことができる。
捨て札にしてコインを得る
コストが足りなくて建造できない場合や、あるいは建造したくない場合、裏向きで捨て札にすることで3金得ることができる。
得点計算
3ラウンド終了の後、各プレイヤー、7つの項目で勝利点を計算する。
1.軍事交戦
各ラウンドの最後に行った軍事交戦によって得た得失点を計算する。写真の場合、6点。
2.コイン数
最終的に所持している3金につき1点。写真の場合、4金なので1点。
3.七不思議
七不思議ボードの下側。写真の場合、3点と7点の両方にカードを差しているので10点。
4.市民建造物
青色のカード。そのまま3点。
5.科学建造物
科学は同じシンボルの2乗と、3種類のシンボルのセットごとに7点。
写真の場合、1点+1点+9点(※)+1セット7点=18点。
※七不思議に1つ科学シンボルがあるため。
6.商業建造物
黄色のカード。今、七不思議の建造に応じて勝利点がもらえるカードがあるので、3点。
7.ギルド
自分と両隣の七不思議に建造に応じて勝利点がもらえるカードがあり、両隣はどちらも3段階ずつカードを差しているとして、9点。
計50点。
感想
カードを1枚選んでプレイするだけ。プレイも、上に差すか下に差すか、あるいは捨てて3金にするかという、シンプルなゲーム。
しかし、いかに軍事で勝つか、いかにカードを止めるか、いかに資源を借りるか、何を七不思議に差すか、またいかに七不思議を効果的に使うか。考えるところは多い。
ゲームだけでも十分楽しいが、このゲームのもう一つ特徴的なのが、全員一斉に手番を行うため、ダウンタイムがないことである。
もちろん、どのカードをどうプレイするか悩むが、選択肢はそれほど多くなく、特に各ラウンド、終盤は回ってくるカードも少なくなるため、とにかくゲームがサクサク進む。
7人までプレイ可能だが、あまり多いと、一度回したカードが二度と回って来なくなる。
また、軍事交戦も関係ない相手が増えるので、4~5人が一番面白いだろう。
今年2021年、第二版の日本語版も発売されて、バランスも良くなっている。
長く遊べるゲーム。4~5人でゲームをすることが多い人は、マストバイの一作です!