【レビュー】世界の七不思議(第二版)/旧版との主な違い

2022年5月10日

世界の七不思議

はじめに

2021年、『世界の七不思議・第二版』の日本語版が発売された。

旧版は持っていて、スコアシートもまだまだ残っていたが、拡張も気になったので買ってみることにした。

旧版と第二版で変わったところをいくつか紹介したい。

※大前提として、ルールは変わっていない。

世界の七不思議

旧版のレビュー

コンポーネント

まず、カードの裏面が箔押しになってキラキラ光っている。

高級感があって良い。他に、軍事紛争トークンのデザインも、少し変更されている。

無償建造

無償建造がアイコン化されて、わかりやすくなった。

さらに、必要な情報がすべてカードの上部に書かれているため、七不思議ボードに差した状態でも確認できるようになった。

七不思議(全般)

七不思議の初期資源と、建造に必要な資源が変更になっている。基本的には、そのまま使えなくなっている。

例えば旧版のバビロンは、第1段階で粘土がそのまま使えたり、旧版のアレクサンドリアは、第3段階でガラスがそのまま使えた。これらが、基本的には異なる資源が使われるように変わっている。

個人的には良い修正だと思う。資源が同じだと、実質ガラス1つで良かったり、強いだけであまり面白みがなかったものが、より難しくなっている。

七不思議(オリンピア)

オリンピアの効果が大きく変更されている。

まずA面。

これまで、「各世代に一度、自分の手札の建造物を1つ無償で建造できる」というチート級の能力だったものが、「各色の最後の世代カードを無償で建造可能となる」という効果に変わった。

続いてB面。

こちらはまったく違う内容になっているが、旧版はA面とB面の内容がまったく違ったので、第二版では、効果を合わせたようになっている。

効果は、1つ目が「各世代の最初の世代カードを無償で建造可能となる」、2つ目が「各世代の最後の世代カードが無償で建造可能となる」となっている。

両面ともに大幅に弱体化されたが、元々強すぎたのであって、面白くはなった。ただ、例えばA面は、効果を最大限に使うために後の方まで特定の色を出さずにプレイするのはナンセンスである。

B面に関しても、最後のカードは基本的にはあまり必要のないカードが残るので、やはりそれほど強くはない。

ギルド

密偵ギルドのコストが軽くなり、建業者ギルドのコストが重くなった。

また、戦略家ギルドは廃止され、装飾家ギルドとなり、七不思議が完成していたら7点になった。

市民建造物

勝利点の低かったカードが+1点されている。

写真は第1世代だが、第2世代でも3点だった寺院が4点になっている。

総評

長く愛されてきたゲームを、ここに来てバランスを調整してきただけあって、いずれも良い調整である。

世の中には、再販や拡張込みで出されて、前の方が良かったというケースも多い。

例えば『ブルゴーニュ』は見にくくなったし、『グレンモア』は大きすぎるという声をよく目にする。

見た目だけではなく、ゲームが緩くなったとか、要らないカードが付いたとか、ルール自体が、人によって合わなくなるケースもある。

その点、この『世界の七不思議』に関しては、元のバランスが良く、今回も極めて微調整なので、今買うなら迷わず第二版で良いだろう。

万が一を思って旧版を残しておいたが、出番は無さそうである。(しかし、箱を圧縮してしまったので、手放すことも無さそうである)

スポンサーリンク