【コラム】涼夏と千紗都のボードゲームシリーズ
このブログのメインコンテンツの一つである、一人二役、時にはそれ以上で遊んでいる『涼夏と千紗都と○○』シリーズも、春にやった『ローゼンケーニッヒ』から数えて、とうとう50作品になった。
念のため、見たことがないという人はこちらから。
そもそもこれを始めた理由は3つあって、1つは頻繁にボードゲームをやっていた友人が忙しくなり、ほとんど遊べなくなってしまったこと。
ボードゲームはやりたいが仲間がいない。しかし、ボドゲカフェで相席できるようなコミュニケーション力はないし、そもそも知らない人とやりたいとはあまり思わない。
であるなら、ソリティア的に一人で遊べはいいのではないか。元々昔、一人4役でS.W.RPGのセッションをやっていたような人間である。楽勝だ。
One of the Stars
それから、このブログがあるということ。
さすがに誰にも見せることなく、一人で遊んでそれで終わりというのは寂しすぎるが、自分にはこのブログがある。
このブログのためと言うほど、このコンテンツに集客力は無いので、あくまで先にボードゲームをやりたい気持ちがあって、それに付随するものとしてこのブログを運営している。
ブログとはそうあるべきものだと思うし、残念ながらこのブログ、アフィリエイトも導入しているが、赤字である。稼ぐためにボードゲームブログを始めようという人がいたら、それはだいぶ難しいよと伝えたい。
最後に、千紗都と涼夏にボードゲームをやらせたいという、純粋な欲求。
二人は拙作『ほのぼの学園百合小説 キタコミ!』のキャラクターで、帰宅部の高校生である。
去年8月に、番外編『ボードゲーム』で二人にボードゲームを10個やらせたのだが、これが小説としてはとても不人気だった。「絵がないとわからない」という感想も見かけたし、ここで読むのをやめたという人もいた。
そこで、ボードゲームが先に存在するこのブログで、写真付きで掲載しようと考えたのが3つめの理由。
50個というのはなかなかの数ではなかろうか。
もちろん、ボードゲームを検索してこのブログに来ている人たちは、500個、1000個とやっている人も多いと思うし、6年前からボードゲームを始めた自分も、今や600タイトルを超えている。
この先もどんどんやっていきたいが、一人でやっているという性質上、どうしてもできないゲームがある。
例えば、スピードを競う類のもの。
具体的には『おばけキャッチ』、『ナンジャモンジャ』、『ウボンゴ』、『ハイパーロボット』といったタイトルだ。
それっぽく書くことはもちろん出来るが、書き手の意思で勝者を決めたくはない。
それから、自分の持っているタイトルでは、『命の砂時計』のような正体隠匿系もやりにくいし、『惨劇RoopeR』のような非対称のゲームも難しい。
『ラブレター』や『きけんなさいくつ』みたいな、相手の手を推測する系のゲームも、若干やりにくい。手番ごとに頭を空っぽにして、手番プレイヤーの持っている情報だけでプレイするよう心掛けてはいるが、それでもどこかに書き手の意思のようなものが残ってしまう。
最も簡単なのは、『キャントストップ』のようなダイスを転がすゲームや、『ナンバーナイン』のようにソロプレイもしくはソロプレイ感が強いゲーム。『アズール』や『ローゼンケーニッヒ』のように、手番時点ですべての情報が出そろっているゲームもやりやすい。
基本的には書き手の意思で勝者が決まらないゲームをやり、そうでなくても決めない努力をしているが、50作品の中では唯一、『トリック or トリック』というゲームだけ、わずかに書き手の意思が入ってしまった。
ただ、読み返してみてもそこまで強くそれを感じないので、自分が思うよりは大丈夫なのかもしれない。
可能な限り、「今日は涼夏に勝たせよう」というような神の采配だけはしないよう心掛けてやっているので、これからもどっちが勝つのだろうとドキドキしながら読んでもらえたら幸いです。