【レビュー】下町メイド物語*一人前のメイドを目指して!

下町メイド物語

概要

王立ファルテシア学園というメイドを育てる学校に入園した少女たちが、3年間の間に4つのパラメータを上昇させてメイドのライセンスを取得し、一人前のメイドを目指すゲーム。

システムとしては7枚のカードをドラフトして、それを1枚ずつプレイしていく。

これを3ラウンド(3年間)行い、計21枚のカードをプレイしたらゲーム終了。

プレイしたカードや、上昇させた能力値に応じて勝利点が得られる。

ルール

個人ボード

まず個人ボード。

右上のパラメータ、赤が強さ青が賢さ黄色が美しさ緑が清らかさで、カードをプレイしてこの数値を上げていくのが、ゲームの基本的な目的になる。

初期値は「8」を振り分ける。最初はすべて「2」にすることが推奨されている。

ちなみに、キャラクターにはもちろん名前があって、個性もあるのだが、各キャラの名前や紹介が、ルールブックのカードリストの最後にしかなく、しかも文字が小さくて読めない。

何度かプレイしているが、未だに名前も個性もわからず、カード番号で呼んでいる。最後にも書くが、自分の中ではこの点がこのゲームの一番残念だったポイント。

時間割ボード

ゲームは3ラウンド(3年)、各ラウンドは7手番行う。それを管理する時間割ボード。

ラウンドの最初にカードを7枚ドラフト(1枚選んで隣の人に渡すのを繰り返す)で選んだら、最初にシーズン1の講義フェイズを行う。

このフェイズでは、各プレイヤー、チップの色のステータスを1つ上げるか、講義をサボって「野外活動」を1回行う。

次に、シーズン1のアクションフェイズを行う。

手札からカードを1枚プレイするか、裏向きで置いて「野外活動」を1回行う。

これを繰り返し、ステージ7まで終了したら、ステータスごとに最も高いプレイヤーが勝利点を、合計値が最も高いプレイヤーがお金を受け取る。

カードについて

ドラフトするカードは、1年目、2年目、3年目それぞれ異なる。

下はすべてラウンド1のカード。

アイコンがわかりにくいが、すぐに慣れる。

例えばこのカードは、プレイするのに緑のチップを必要とし、効果として、黄色の講義を受けるたびに、緑のチップを得ることができる。

例えばこのカードは、1金でプレイでき、即座に自分は黄色の講義と、虹のチップが得られる。また、他のプレイヤーも黄色の講義を受けられる。

すなわち、上の茶色のカードをプレイしていたら、黄色の能力値を上げられる他に、緑のチップも獲得できる。

野外活動

講義をサボったり、アクションフェイズでカードを裏向きに置くと、野外活動ができる。

左上から、

鍛錬:虹チップを受け取る。(仮ライセンスを取得していたら、追加で虹以外の好きなチップがもらえる)

バイト:3金を受け取る。(仮ライセンスを取得していたら、追加で2金もらえる)

購買:アイテムカードを購入できる。

メイド道:能力向上(チップ3枚でその色の能力値を上げられる)と仮ライセンス取得ができる。

仮ライセンス取得

すべての能力値が7以上、もしくは1つの能力値が12以上で、キャラクターカードを裏返し、ストックから2金を受け取り、「奥義」のアクションカードを手札に加える。

基本的にはこのゲームは、カードを使って能力値を上げ、仮ライセンスを得てキャラクターカードを裏返し、対応する「奥義」カードを使って得点を加速させるゲームである。

感想

ゲームを購入する前に、「アイコンがわかりにくいがゲームは面白い」という評判を聞いて、購入を迷っていたのだが、同じデザイナーの『最後の巫女』と『桃色飲茶娘』の大ファンなので買ってみた。

アイコンだが、確かにわかりにくく、いちいちカードリファレンスと突き合わせる必要がある上、そのカードリファレンスの文字が小さくてとても辛いが、数回やれば覚えられる。

なので、その点に関しては問題ない。

それよりも、キャラクターの名前や個性が、カードリファレンスにしかないことと、世界観についての説明も全然ないことが、個人的には残念だった。

『最後の巫女』では、各キャラクターの紹介がページ半分を使って紹介されており、もちろんカードにも名前が書かれている。

ゲーム性が濃厚で、キャラクターゲームとは言わないが、やはりこういうパッケージである以上、キャラクターへの感情移入は大事だと思うので、没入感を高めるためにも、もう少しキャラクター性を前面に押し出して欲しかった。

この反省が次の『最後の巫女』に生かされているのだと思うが、拡張『ロンドン同時奪還作戦』にも名前付きのカードがつくことはなかったし、『下町メイド物語』に関してはそこは重要ではないのかもしれない。

自分もまた、「色々説明不足だが、ゲームは面白い」という評価を下そう。

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