【レビュー】ミスター・ジャック*逃げるジャックと捕まえる探偵!
概要
非対称の二人用ゲーム。片方が切り裂きジャックとなって逃走を試み、片方が探偵となってジャックの正体を見抜き、捕縛を試みる。
ボード上には8人のキャラクターがいて、この内の一人がジャックになる。
ゲームは8ラウンド。各ラウンド、めくった4枚のカードのキャラクターを動かし、その後、ジャック側のプレイヤーが、今ジャックが見えている(ガス燈に照らされるなどしている)かどうかを宣言。
これにより、だんだんどのキャラクターがジャックなのかが絞られていく。
ルール
ゲームは8ラウンド行い、「キャラクターの選択・使用」→「目撃者の証言」→「ガス燈を消す」の順に行う。
8ラウンドの間に、ジャックは「見えていない状態」で街の外に出るか、8ラウンド捕まらなければ勝利。
探偵は8ラウンドの間にジャックを捕まえたら勝利するが、もし容疑者がジャックではなかったらその時点で敗北する。
キャラクターの選択・使用
キャラクターは以下の8人。
奇数ラウンドは8枚からランダムに4枚を選んで、探偵、ジャック、ジャック、探偵の順にカードを1枚ずつ選んで処理をする。
偶数ラウンドは残った4枚を、ジャック、探偵、探偵、ジャックの順に選ぶ。
キャラクターを選んだら、移動をしたり、能力を使ったりする。能力は、例えばワトソンなら照らしているランタンの向きを変える。ジョン・スミスなら、ガス燈を一つ移動するなど。
目撃者の証言
計4アクション終わったら、今ジャックが見えている状態かを、ジャックのプレイヤーが宣言する。
「見えている状態」とは、ガス燈の周囲にいるか、他のキャラクターと隣接しているか、ワトソンの持つランタンに照らされている状態のこと。
ジャックが街から脱出するには、前のラウンドで「見えていない状態」である必要がある。
この目撃者の証言により、「見えている」と宣言されたら、「見えてない状態」のキャラクターチップはすべて裏返して、そのキャラクターはジャックではないと証明される。
ガス燈を消す
1~4ラウンドは、マップ上のガス燈が一つなくなる。ゲームが進むほど、ジャックは「見えていない状態」になりやすくなる。
これを繰り返し、ジャックはマップ上に4ヶ所ある出口(ただし2ヵ所は封鎖されている)から街を出るか、8ラウンド逃げ切ることを目指す。
探偵は8ラウンド以内に、ジャックを捕まえる。(キャラクターの移動で、任意のキャラクターは容疑者のマスまで移動させ、ジャックだと宣言する)
感想
非対称のゲームということで、期待してやってみた。
基本的には、ジャックはなるべく多くのキャラクターが自分と同じ状態になるように動かし、選択肢を残す。
反対に探偵は、なるべく見えている状態と見えてない状態のキャラクターを分散させ、選択肢を減らしていく。
基本線では面白いのだが、1点だけ残念だったのが、ホームズの能力。
ジャック以外の残りの7枚のカードを1枚引き、それを秘密裏に確認する。すなわち、探偵が引くと、どのキャラクターがジャックではないかを知り、ジャックはそのキャラクターを把握していない。
よって、ジャックが上手く2択、3択の余地を残しても、探偵はすでにホームズの能力で特定しているということが起きる。
2回やって、2回とも上記にパターンになり、8ラウンドある内の5ラウンドくらいで終わってしまった。
ハウスルールを適用するなら、探偵がめくったカードは公開し、ジャックはそれを把握した方が良さそう。そうでなくても探偵側がかなり有利と言われているので、元のルールは少々バランスが悪そうだ。