【レビュー】ディスコルディア*労働者を0にしよう!
概要
舞台は西暦49年、ローマ。
ゲルマン民族の襲撃を防ぎながら、新興都市を発展させる。
ゲームは4年、各年5つの季節があり、計20手番行うが、もしプレイ中に自分のリザーブの労働者を0にできたら、その時点でそのプレイヤーが勝利する。
手番では主に、都市タイルを獲得して、その上に労働者を置く。
都市を発展させるには労働者が必要なため、労働者を増やしたいが、ゲームの目的は労働者を減らすことである。
ゲームの進行
ゲームは4年行い、各年、春、夏、秋、農神祭、冬の4つの季節がある。
各季節、マキシムスがダイスを3つ振る。(春はスタートプレイヤーがマキシムスになり、季節ごとに隣のプレイヤーに移る)
マキシムスは振ったダイスを対応するスペースに置いた後、1つを選んで自分のボード上に置いてアクションを行う。
その後、他のプレイヤーは残ったダイスを選んでアクションを行う。ダイスは取らない。
全員がアクションを行ったら、季節船が移動する。農神祭になったら、都市タイルの補充を行い、右のゲルマン民族タイルの山の一番上のタイルを表にする。
メインアクション
対応する出目にあるアクションタイルに書かれた3つのアクションの内の1つを実行するか、その列にある都市タイルを1枚獲得する。
都市タイルの獲得
ディスプレイから都市タイルを獲得して、自分の都市エリアに置く。
都市は左から右に隙間なく置く。平原や河川上には置くことができない。(先に拡張する必要がある)
すでに置かれている都市タイルを上書きすることができる。その場合、乗っている労働者は自分のリザーブに戻す。
船タイルは裏が市場になっており、すべての労働者が置かれると、手番終了時にそれらの労働者を袋に戻した後、裏向きにして都市スペースに置く。
労働者の配置
自分の都市タイルの1スペースに、リザーブの労働者を配置する。
矢印がある場合は順番に配置する。アイコンが2つある場合、一気に2つ置かなければならない。
都市拡張部の獲得
6種類ある都市拡張タイルを、自分のボードに置く。
遠征と発展は、それぞれ対応する列の上部に置く。
港、砦、市場、耕作地は対応する都市エリアに左詰めで置く。この時、下のボーナスを獲得できる。
ボード上がいっぱいになったら、さらにその右側に置いていくこともできる。
発展
発展トラックにリザーブの星を1つ置き、即座にボーナスを得る。
星は下から順に置いていく。
通常、出目が6の時にしか置けないが、持続効果により5の時にも置けるようになる。
星の獲得
星を獲得して自分のリザーブに置く。
サブアクション
特別配置
選んだダイスの色と出目が、自分の都市タイルに描かれたものと一致している場合、その都市タイルに労働者を置くことができる。
白いタイルは、出目が一致していれば置くことができる。(1アクションで、色の付いたタイルと白いタイルの2枚以上に労働者を置くことができることがある)
季節船
選んだ出目が季節船のある場所(1~5)なら、そのエリアに描かれたボーナスを得る。
1:遠征トラックに星を置く。
2:水道橋のリングを進める。
3:塔を1枚獲得する。
4:星を1つ獲得する。
5:労働者コマを交換できる。(好きな労働者コマを選ぶことはできない。先に袋から取って、欲しいものがあれば交換する)
特権タイル
4枚目の都市拡張タイルを獲得した時と、6枚目の都市拡張タイルを獲得した時に、特権タイルを獲得できる。
労働者のアイコンのある永続効果のタイルは、特定の労働者をワイルドと見なせる。同じタイルが2枚あったらすべての労働者がワイルドになる。
他は単発効果で、遠征トラックや発展トラックにリザーブの星を置いたり、水道橋のリングを進めたり、都市に労働者を配置したり、星を獲得したりできる。
布告の履行
自分の手番中に布告タイルの条件を満たした場合、その布告タイルを取ってボード上に裏向きに置く。
その際、置いたスペースにあるボーナスを実行できる。(星の獲得、労働者の配置、労働者を袋に戻す)
修正トークン
ダイスの出目を+1か-1できる。
一度使うと裏向きにし、年のはじめに表に戻す。(つまり、年に一度しか使えない)
複数の修正トークンを一度に使うこともできる。
1を6にしたり、6を1にしたりはできない。
塔
塔を獲得したら港の上に置く。すでに置いた塔に重ねて置くこともできる(上書き)。
塔には軍事塔と交易塔がある。
軍事塔は戦力をもたらす。軍事塔は兵舎の都市タイルと見なされ、都市と同じように労働者を配置することができる。
交易塔は、その出目のアクションを選んだ時、労働者の交換ができる。(塔の獲得時に水道橋のリングを進められる)
水道橋
自分のボードの水道橋のリングを進めると、年末イベントのインフラ不足を軽減することができる。
10まで行ったら、それ以降はリングを進める機会のたびに、労働者の交換ができる。
年末イベント
ゲルマン民族の襲撃
ゲルマン民族と兵力を比較し、ゲルマン民族以上なら右側のタイルのボーナスを得る。
数値未満なら、左側のタイルの損害を受ける。(持っていなければ無視)
兵力は、完全に占有されている兵舎と軍事塔にある労働者の数。
インフラ不足
ボード上のインフラシンボルの数と、都市タイルや軍事塔で、労働者の置かれていないスペースの数を足して、その数だけ労働者コマを引く。
水道橋でインフラ不足を軽減できる。
また、マイナスになったら逆に労働者を袋に戻すことができる。
その後、完全に占有されている都市タイルと軍事塔にある労働者を取り除き、袋に戻す。
新たな年
ディスプレイの上段の都市を取り除き、下段の都市を上段に移動した後、空きスペースに都市タイルを補充する。
修正トークンを表向きに戻す。
季節船を春に戻す。
表向きのゲルマン民族タイルを取り除き、左側のゲルマン民族タイルを表向きにする。
最もリザーブにある労働者の多いプレイヤーがスタートプレイヤーになる。
ゲームの終了
ゲームの途中で、リザーブの労働者が0になったら、即座にそのプレイヤーが勝利する。
そうならなかったら、4年目が終了した時点で、リザーブの労働者が最も少ないプレイヤーが勝利する。
同じ場合、都市タイルと軍事塔に置いている労働者が最も少ないプレイヤーが勝利する。
感想
久しぶりに新作を購入したが、これは大当たりかな。
部屋に置き場所がないので、最近大箱にはあまり手を出していなかったが、ミープルを減らしていってなくなったら勝ちというルールに惹かれて購入した。
ルール説明は30分ちょっと。プレイ時間は3人でやって1時間程度で終わったが、その長さも程良い。
といって、物足りないでもないし、じっくり重めのゲームをやった感じがする。
1ラウンド目、2ラウンド目くらいは労働者コマが20個以上になるが、4ラウンド目の途中くらいで本当になくなってゲームが終わる。
並ぶタイル運やダイス運、労働者コマの引き運は確かにあるが、運要素が強いとは思わなかった。労働者の変換要素は多いし、タイルやダイスは全員同条件。
ゲルマン民族も2枚目のタイルが何が出るかわからないが、そもそもデメリットがそこまで大きいものではないし、十分対策したとしても、ゲルマン民族に対策することでも労働者コマを減らせるので、無駄なことをしている感じは一切ない。
ゲームの性質上、点数がつかないのは残念だが、残念なのはせいぜいその程度だ。
1時間から1時間半くらいの中量級ゲームが好きな人に、強くお勧めしたい作品。
涼夏と千紗都と『ディスコルディア』
4人プレイでのプレイ記があります!