【レビュー】ツァール/TZAAR*コマを強化して三位一体を崩そう!
概要
2人用のアブストラクトゲームで、7作品あるギプフプロジェクトの2作目。
線で構成された六角形のボードの各頂点に、コマをすべてランダムに配置する。
コマはそれぞれの色ごとに3種類あり、手番ではいずれかのコマを移動させて、相手のコマを取ったり、自分のコマに重ねてコマを強化する。
ボードを真上から見て、自分の色のコマが1種類なくなってしまうか、移動させることができなくなったら敗北する。
ルール
コマは一人30個で、各色、ツァール、ツァラス、トットという3種類のコマがある。
ツァールが6個、ツァラスが9個、トットが15個になっている。
計60個のコマをボード上の交点にランダムに配置したら、手番プレイヤーは「基本の移動」を行い、その後で「追加の移動」を行う。
※最初のコマの配置をランダムではなく、お互いに1枚ずつ置いていく「トーナメントルール」もある。
基本の移動
任意のコマを1つ選んで、直線状に移動させ、相手のコマを取る。
この時、他のコマを飛び越えることはできない。また、相手のコマの方が高く積まれていたら、そのコマは取れない。
追加の移動
もう一度「基本の移動」を行うか、自分のコマを強化するか、もしくはパスする。
自分のコマの強化の方法は、「基本の移動」と同じ動きを、相手のコマの上に移動させるのではなく、自分のコマの上に移動させて、積み重ねる。
この移動により、コマは強化されるが、自分のコマが1つ失われる。
以上を繰り返し、ツァール、ツァラス、トットの内の1種類がなくなるか、「基本の移動」ができなくなったら敗北する。
感想
これを書いている時点で、ギプフプロジェクトのゲームは『インシュ』と『リンク』以外の5つをプレイしたが、その中ではこれが一番好き。
置けなくなったら終わりの他に、3種類の内の1種類がなくなっても終わりと、2通りの勝利方法・敗北方法があるのが良い。
基本的には6枚しかないツァールを潰し合うことになるので、まずはこれを強化することから始めるのだが、闇雲に積み重ねると動けなくなってしまう。
とはいえ、「動けなくなる=取られなくなる」ということなので、必ずしも悪いことではないのも面白い。
「追加の移動」に「パス」があるが、だんだん動けなくなっていくと、この「パス」の選択も重要になってくる。
盤面上にすべての情報が出揃い、運要素も一切ないゲームだが、『パッチワーク』や『コリドール』のように、気楽にプレイできる感覚がある。(自分が真剣にやっていないだけかもしれないが)
箱の大きさ以外はお勧めの一作。ギプフプロジェクト、全部サイズも値段も半分くらいで再販して欲しい。
涼夏と千紗都と『ツァール』
プレイログがあります!