【レビュー】世界の七不思議デュエル:パンテオン
概要
2人用ボードゲーム『世界の七不思議デュエル』の拡張で、神性カードや大神殿カード、神話トークンと言った、神々に関する要素が加わる。
『世界の七不思議デュエル』については、下の記事で詳しく説明しています。
主なコンポーネント
神性カード、門カード、大神殿カード、パンテオンボード、神話トークン、捧げ物トークン、蛇トークン、ミネルヴァコマ、新しい七不思議カード2枚と、進歩トークン3つが追加される。
ここでは重要な追加コンポーネントを紹介する。
パンテオンボード
基本セットの軍事ボードの上にはめる。この上に、後述する神性カードと門カードが置かれる。
コストはそれぞれ2つ書かれていて、自分に近いカードは安く、自分に遠いカードは高くなっている。
神性カードと門カード
神性カードは5種類が各3枚。1ゲーム中に、神性カード5枚と、門カードがパンテオンボードに差される。
カードの効果はアイコンで示されているが、例えば「捨て札の1枚を無償建造できる」「相手の未建造の七不思議を奪う」「カードに置いた進歩トークンを得る」などがある。
また、門カードは各神話デッキの一番上のカードから1枚を無償で発動できる。強いが、コストが2倍かかる。
神話トークン
5種類各2枚ずつあり、この内の5枚をゲームに使用する。第1世代に表向きに並べ、獲得するとアイコンに対応する神性カードがパンテオンボードに差される。
大神殿カード
3枚を第3世代に加える。
描かれているアイコンと同じ神話トークンを持っていると、無料で建造できる。もしくは、書かれているコストを支払って建造する。
建造した枚数に応じて勝利ポイントになる。
第1世代
以下のように、ディスプレイに神話トークンを5枚並べる。それぞれ、置かれているカードが表向きになるタイミングで効果が発動する。
神話トークンを手に入れたら、同じアイコンの神性カードを2枚引いて、その内の1枚をパンテオンボードの好きな位置に、裏向きに置く。もう1枚はデッキに戻す。
第2世代
第1世代で置いた神性カードを表向きにし、空いているスペースに門カードを置く。ディスプレイには、3枚の捧げ物トークンを置く。捧げ物トークンは、神性カードや門カードの発動コストを下げる。
第2世代では、これまでの「自分の前にプレイする」「七不思議を建造する」「捨て札にしてコインを獲得する」の他に、「パンテオンカードを発動する」のアクションが加わる。
自分の方向を向いた矢印のコストを支払うことで、神性カードもしくは門カードの効果を発動する。門カードはコストが2倍になる。発動したカードは手元に置く。
第3世代
基本ルールで用意した20枚の第3世代のカードから3枚を捨て、大神殿カードを3枚加える。
大神殿カードは、コストを払って建造し、建造した枚数に応じて勝利点になる。
感想
プレイ感として、まずとにかく科学的優位の勝利がしやすくなった。
恐らく、科学的優位の勝利がしにくかったので追加したのだろうが、易しくしすぎた感じはある。
もちろん、気を付けていれば防ぐことは可能だが、結果として両者とも「使わないけど科学を取る必要」が出たように思える。
それから、運要素が増えた。神性カードを2枚から選ぶ、あるいは門カードで5枚選ぶ時のランダム性が強い。
もちろん、門カードは神性カードを2枚選んで、戻した方が出てくるので、その辺りを覚えることで相手より優位に立てるが、自分はもちろん、相手が門カードを取った時の動きまで考えるのはとても重たい。
それは悪いことではないが、実際に考えることがものすごく増えて、プレイ感は重くなった。科学的優位の勝利にも今まで以上に気を付けなくてはいけない。
バランスは良くなり、勝ち筋は増えたが、とにかく重たいゲームになった。重量級が好きな人には満足だろうし、サクサク感が好きだった人にはだいぶしんどいだろう。